2025年の過去最高は構造的な拡大か、循環的なピークか?
2025年の産業機械受注7兆3,445億円は前年比+32.4%で、2024年(5兆5,462億円)から約1.8兆円増えました。この増加分の中身を見ると、機種別で最大のボイラ・原動機が2024年から2025年に前年比+63.7%と急増し、受注増全体の約57%を占めました。さらに外需の増加が受注増全体の約56%に相当します。つまり2025年の伸びは、発電・原動機の大型プラントと海外案件に強く集中しています。
発電プラントやボイラ・原動機は、1件あたりの受注金額が大きく、受注の時期も特定の年に偏ります。このため、大口案件が重なった年は受注額が大きく跳ね上がり、翌年以降に反動が出ることもあります。2025年の過去最高は、需要全体が一段高い水準に移ったというより、大口案件が集中した単年の変動という側面が大きいといえます。
一方で、脱炭素・GX関連の設備投資、海外のエネルギー需要、国内の老朽設備の更新といった中期的な需要の下支えもあります。単年の受注額だけで判断せず、設備投資の循環と複数年の受注の流れを合わせて見ることが、業界の実態を捉えるうえで重要です。