なぜ用途の重心が民生から車載へ移ったのか?
国内のリチウムイオン蓄電池は、金額の用途構成比で見ると、車載用の比率が2012年の約40.5%から2023年には約87%へと大きく高まりました。かつて市場の中心だった民生用に対し、車載用が金額面での主役になったということです。
背景にあるのは、EV・ハイブリッド車の普及です。1台のEVには、スマートフォン数千台分に相当する大容量の電池が積まれるため、EVの販売が伸びると車載用の金額が大きく増えます。一方、スマートフォンなどの民生市場は成熟し、1台あたりの電池は小型のため、数量では大きくても金額面での伸びは限られます。
この結果、数量(個)では民生用が今も大きい一方、金額では車載用が約8割強を占める構造になりました。2024年はEV需要の一服で車載用の比率がやや下がりましたが、脱炭素の流れのなかで、車載用と定置用が需要をけん引する構図は続く見通しです。