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半導体製造装置市場の規模|世界135.1十億ドル(2025)から156十億ドル(2027F)へ拡大、日本製4.91兆円【2026年版】

半導体製造装置市場とは、半導体メーカーが製品を作るために購入する装置 ─ 半導体産業の上流に位置する設備市場 ─ のことで、市場規模は半導体需要に連動した設備投資の波で拡大と調整を繰り返します。SEMI集計の世界販売額は2025年に135.1十億ドル (約1,351億ドル) で前年比+15%、2024年の117.1十億ドルから大きく回復しました。SEAJ集計の日本製装置販売高はFY2025が4.91兆円で前年度比+3%、FY2026は5.50兆円と続伸見通しです。世界SEMI集計、日本SEAJ集計、e-Stat機械統計表57の3系列は集計定義が異なるため別個に整理します。

世界半導体製造装置販売額2025
135.1十億ドル
SEMI確報、前年比+15%、2024年117.1十億ドルから回復
出典: SEMI「世界半導体製造装置Billings」(2025年確報、2026年4月発表)
日本製装置販売高FY2025
4.91兆円
SEAJ予測、前年度比+3%、FY2026は5.50兆円・FY2027は5.61兆円
出典: SEAJ「半導体・FPD製造装置需要予測」(2026年1月15日発表)
2027年世界市場 見通し
156十億ドル
SEMI年末予測、過去最高、2026年は145十億ドル見通し、AIと先端ロジック需要が牽引
出典: SEMI「世界半導体製造装置 年末市場予測」(2025年12月15日発表)
国内装置生産金額2024年
2.94兆円
半導体製造装置4品目合計、輸出向け含む。最大品目のウエハプロセス用処理装置は6,718台
出典: 経済産業省「機械統計」表57半導体製造装置 (月次、2024年1-12月)

世界半導体製造装置販売額の推移 (2024-2027F、十億ドル)

2024年117.1十億ドル→2025年135.1十億ドル (+15%)、2027年156十億ドル見通し
単位: 十億ドル
05010015020011724135251452615627
出典: SEMI「世界半導体製造装置Billings」(2025年確報、2026年4月発表) + 「世界半導体製造装置 年末市場予測」(2025年12月15日発表)
年度2024202520262027
値(十億ドル117.10135.10145156
前年比
読み解き

世界半導体製造装置販売額は2025年に135.1十億ドルで前年比+15%、2024年の117.1十億ドルから大きく回復しました。設備投資サイクルの底打ちから回復段階に入り、SEMIの2025年12月年末予測では2026年145十億ドル、2027年156十億ドルへ続伸し、過去最高水準に到達する見通しです。期間で見ると2024年から2027年で約1.33倍に拡大する構図です。 成長を牽引するのはAIと先端ロジック需要です。SEMIプレスでは「AI Demand, Advanced Logic and Memory Drive Record Semiconductor Equipment Billings in 2025」と明示され、生成AI向け先端ロジック投資、HBM中心のDRAM投資、メモリの3つが主要な需要driverです。前工程装置 (ウエハ加工、エッチング・成膜・洗浄等) では2025年に+12%、後工程装置のうちテスタは+55%と急増し、装置種別ごとに需要が異なる段階に入っています。 なお本chartは2024-2025年が確報、2026-2027年が予測です。出典はSEMIで一貫していますが、確報と予測ではrelease時期と集計手法が異なるため、2026年以降の数字は予測値として扱う必要があります。日本のSEAJ集計は次chartで別系列として扱い、通貨・会計期・対象が異なる点に注意します。

このグラフに関連するトピック

日本製半導体製造装置販売高の推移 (FY2025-FY2027F、兆円)

SEAJ需要予測、FY2025 4.91兆円→FY2026 5.50兆円 (+12%)→FY2027 5.61兆円 (+2%)
単位: 兆円
0.001.503.004.506.004.91255.50265.6127
出典: SEAJ「半導体・FPD製造装置需要予測 (2025年度〜2027年度)」(2026年1月15日発表)
年度202520262027
値(兆円4.915.505.61
前年比
読み解き

SEAJ集計の日本製半導体製造装置販売高はFY2025が4.91兆円で前年度比+3%、FY2026は5.50兆円 (+12%)、FY2027は5.61兆円 (+2%) と続伸見通しです。SEAJプレスはFY2025の背景として「台湾ファウンドリーの2nm(GAA)投資の本格化、HBMを中心としたDRAM投資の底堅さ」を示しており、FY2026は「DRAM投資拡大の継続に加え、AIサーバー向け先端ロジック投資拡大」が拡大要因です。 SEAJ集計は世界SEMI集計とは別系列です。SEAJは日本企業 (日本に本社を置く装置メーカー) のグローバル販売高を会計年度ベース (4-3月) で集計し、円建てで表記します。SEMIは集計主体・通貨・期間がいずれも異なるため、SEAJとSEMIを直接比較すると誤読の原因になります。本chartは日本企業の事業規模を把握する主軸として位置づけ、世界市場の規模感は前chartのSEMI系列で押さえます。 なお本chartはFY2025-FY2027の3点ですが、FY2024の数値はSEAJプレスの本文に直接記載がなく、+3%増の派生計算でしか復元できないためchartには含めていません (派生計算を時系列値として扱わない方針)。FY2024の実績見込みが必要な場合はSEAJの過去プレスを参照する形になります。

世界半導体製造装置販売額の地域別構成 (2025年、十億ドル)

中国49.3十億ドル (2020年以降6年連続首位)、台湾31.5十億ドル (前年比+90%、2nm GAA投資)、韓国25.8十億ドル、北米10.9十億ドル、その他地域 (日本・欧州・ROW) 約17.6十億ドル
単位: 十億ドル4 カテゴリ・合計 118
012.52537.55049.3中国31.5台湾25.8韓国10.9北米
出典: SEMI「世界半導体製造装置Billings」(2025年確報、2026年4月発表)
カテゴリ中国台湾韓国北米
値(十億ドル49.3031.5025.8010.90
シェア42.0%26.8%22.0%9.3%
読み解き

世界半導体製造装置市場の地域別構成は中国が49.3十億ドルで最大かつ2020年以降6年連続首位、台湾31.5十億ドル (前年比+90%) が2位、韓国25.8十億ドル (+26%)、北米10.9十億ドルと続きます。中国は国内デバイスメーカーが成熟プロセスと特定の先進ノードへの投資を継続し首位を維持、台湾は先端ロジックファウンドリの2nm GAA (Gate All Around、次世代トランジスタ構造) 投資本格化、韓国はHBM (High Bandwidth Memory、AI向け広帯域メモリ) 中心のメモリ投資、北米は堅調な装置需要が背景です。 地域別の伸び率は装置投資の地域シフトを示します。台湾の前年比+90%は2nm世代の先端ロジック立ち上げによる先行投資、韓国の+26%はHBMの市場拡大と関連する設備投資が主要因です。SEMI年末予測は今後2年間 (2026F-2027F) も中国・台湾・韓国の上位3地域構造が継続すると示しており、地域別の投資循環が世界市場の上限と下限を左右します。 上位4地域の合計は117.5十億ドルで、SEMI集計の世界全体135.1十億ドルとの差分約17.6十億ドルが「その他地域」(日本・欧州・ROW (Rest of World、その他世界諸国)) です。SEMIプレスは個別地域として中国・台湾・韓国・北米・日本・欧州を区分しますが、本chartは主要4地域に絞っており、日本国内向け装置販売を含む「その他地域」は別建てで把握する必要があります。chart-1とは単位 (十億ドル) を統一しており、本chartの49.3十億ドル等はchart-1の総額135.1十億ドルと直接対比できます。

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主要論点

2025年の+15%回復はAI投資単独の効果か、シリコンサイクル底打ちと重なった現象か?

2025年の世界半導体製造装置販売額135.1十億ドル (+15%回復) は、AI需要と設備投資サイクル底打ちの2つの要因が同時に重なった結果と整理できます。SEMIプレスは「AI Demand, Advanced Logic and Memory Drive Record」と明示しており、AIが主要driverであることは出典に基づき確認できます。一方で2024年117.1十億ドルからの大幅回復は、それ以前の調整局面からの底打ちが背景にあり、AI単独の効果ではなくサイクル要因も含めて評価する必要があります。

装置種別の伸び率がこの構図を示しています。前工程ウエハ加工装置は+12%と全体平均より緩やか、後工程テスタは+55%と急増、後工程組立装置は別水準と、装置種別で需要パターンが分かれています。テスタの+55%は生成AI向けSoCとHBMの試験需要の急増、ウエハ加工装置の+12%は先端ロジックとメモリの稼働率回復が背景です。AIに直接結びつく装置種別 (テスタ・先端リソグラフィ等) で伸びが大きく、汎用装置種別では緩やかというパターンです。

事業の論点としては、AI需要の持続度合いとサイクル要因の組合せで需給予測の上下振れ幅を読む必要があります。詳細は需要予測サイクル (forecast-cycle) でSEAJのBBレシオと時系列推移を、AI driverの中身はAI/HBM需要ドライバー (ai-hbm-demand-driver) で個別driverの厚みを整理しています。

中国の世界6年連続首位は今後も継続するか? 米国輸出規制下での投資持続性

中国は2025年に49.3十億ドルで2020年以降6年連続首位を維持し、SEMI年末予測でも2027年まで上位3地域 (中国・台湾・韓国) の維持が示されています。中国の投資持続の背景は、国内デバイスメーカーが成熟プロセスと特定の先進ノードへの投資を継続している構造で、SEMIプレス内でも「中国は予測の期間中、国内デバイスメーカー各社が成熟プロセスおよび特定の先進ノードへの投資を継続し、首位を維持する」と明示されています。

ただし米国の輸出管理規制は中国向け装置販売の下方圧力として継続する論点です。先端ノード向け装置 (EUVリソグラフィ、先端エッチング装置等) は輸出規制対象で、中国向け販売は成熟ノード装置中心の構成となります。日本装置メーカーにとっては中国向け売上比率が高い企業ほど規制の影響を受けやすく、中国向け装置販売は規制強化と国内投資継続の綱引きで上下する構造です。

中期見通しの論点は、米中対立による規制強化、中国内国産化政策、台湾の2nm立ち上げペース、韓国のHBM投資継続性の4要素の組合せです。中国の絶対額493億ドルは大きく、首位継続は需給予測の上振れ要因ですが、規制強化シナリオでは下振れリスクとなります。詳細な地域別投資動向は政策と経済安保 (policy-economic-security) でMETI戦略文書との接続も含めて整理しています。

SEMI 156十億ドル予測の前提となる先端ロジック・メモリ・AI投資の確度はどう評価するか?

SEMIの2027年156十億ドル予測は、先端ロジック投資、メモリ投資、AI関連投資の3要素の継続が前提です。SEMIプレスは「この成長を大きく牽引するのは、先端ロジック、メモリ、先進パッケージング技術の導入など、AI関連投資です」と明示し、3要素いずれもAIにつながる投資カテゴリです。

各要素の確度は別系列のdataで補強できます。先端ロジック投資は台湾TSMCの2nm立ち上げ (Arizona / 熊本JASM / 台湾の3拠点並行) と各国ファウンドリの先端ノード追従が中核、メモリ投資はHBM需要の構造拡大 (SK hynix / Samsung / Micron) が直接driver、AI関連投資は生成AIの社会実装ペースに連動します。3要素が連動して拡大する構図のため、AI関連投資の鈍化シナリオは3要素同時に下振れする可能性があります。

予測の上下振れ評価は、AI需要の社会実装ペース、地政学リスク (米中規制強化、輸出管理運用)、ハイパースケーラの設備投資ペース、新興AIモデルの計算要件変化の4要素の組合せです。SEMIの156十億ドル予測はベースシナリオに位置づけられ、上方シナリオではさらなる先端ロジック・HBM投資拡大、下方シナリオではAI需要一巡と規制強化が組み合わさる構図となります。詳細はAI/HBM需要ドライバー (ai-hbm-demand-driver) でAI driverの厚み分析を行います。

中期見通し

近未来1-2年 (2026-2027)

2026-2027年は世界半導体製造装置市場が145十億ドル→156十億ドルへ続伸し、過去最高水準に到達する見通しです。SEMI年末予測がベースシナリオで、AI需要・先端ロジック投資・HBM中心のメモリ投資の3要素が並走します。日本SEAJ集計はFY2026 5.50兆円 (+12%)、FY2027 5.61兆円 (+2%) と続伸見通しで、日本装置メーカーの世界出荷が拡大を享受する構図です。

中期3-5年 (2028-2030)

2028-2030年は装置投資循環性が現れる局面に入る可能性があります。SEMIの公式予測は2027年までで、それ以降は各社IRの中期計画と業界アナリスト予測に依存します。AI需要の持続度合い、地政学リスク (米中規制強化、輸出管理運用)、ハイパースケーラの設備投資ペースの組合せで予測上下振れ幅が大きくなる時期です。装置メーカー各社は中期計画でCAGR目標を提示していますが、達成度合いは需給サイクル次第です。

長期

2030年以降は半導体製造装置市場が半導体デバイス市場の拡大に連動して構造的に伸びる段階に入る見通しです。WSTSの半導体デバイス市場予測との連動性は中長期で構造化されており、デバイス市場が拡大する限り装置・材料市場も拡大します。一方で米中対立等の地政学リスク、新興AI需要の計算要件変化、装置技術の世代交代速度などが、市場規模の上振れ・下振れ要因として残ります。市場規模の数字を読む際は、出典 (SEMI/SEAJ/各社IR) ごとの集計差を踏まえることが引き続き前提です。

よくある質問

世界半導体製造装置市場の規模はどれくらいですか?
SEMIの2025年確報では世界半導体製造装置販売額は135.1十億ドルで前年比+15%、2024年の117.1十億ドルから大きく回復しました。SEMIの2025年12月年末予測では2026年145十億ドル、2027年156十億ドルへ続伸し過去最高水準に到達する見通しで、AIと先端ロジック・メモリ需要が成長を牽引する構図が示されています。
日本製半導体製造装置販売高はどれくらいですか?
SEAJの2026年1月予測ではFY2025の日本製装置販売高は4.91兆円で前年度比+3%、FY2026は5.50兆円 (+12%)、FY2027は5.61兆円 (+2%) と続伸見通しです。台湾ファウンドリの2nm(GAA)投資本格化、HBM中心のDRAM投資の底堅さが背景で、SEAJ集計は世界SEMI集計とは別系列 (会計年度ベース、円建て、日本企業のグローバル販売高) です。
地域別で最大の半導体製造装置市場はどこですか?
SEMIの2025年確報では中国が49.3十億ドルで世界市場の最大、2020年以降6年連続首位を維持しています。続いて台湾31.5十億ドル (前年比+90%、2nm先端ロジック投資牽引)、韓国25.8十億ドル (+26%、HBM投資)、北米10.9十億ドルです。上位4地域の合計は117.5十億ドル、その差約17.6十億ドルが日本・欧州・ROWを含む「その他地域」です。SEMI年末予測では2027年まで上位3地域 (中国・台湾・韓国) の構造維持が示されています。
半導体製造装置市場のサイクル性はどう評価すればよいですか?
半導体製造装置市場は半導体デバイスメーカーの設備投資サイクルに連動して拡大と調整を繰り返す構造です。SEMI集計の世界販売額は2024年117.1十億ドルから2025年135.1十億ドルへ+15%回復、SEMI年末予測は2027年156十億ドル過去最高水準への到達を見込みますが、これはベースシナリオでAI需要・先端ロジック・メモリ投資の3要素の継続が前提です。AI需要鈍化や地政学リスク (米中規制強化等) は3要素同時下振れの可能性があり、上下振れ幅は需要予測サイクル (forecast-cycle) のSEAJ BBレシオ等の先行指標で監視する構造です。
SEMI集計とSEAJ集計の違いは何ですか?
SEMI集計は米ドル建て・暦年ベース・世界全体の販売額 (装置メーカー各社の世界出荷の合計) で、世界市場の規模感把握に適した系列です。SEAJ集計は円建て・会計年度ベース (4-3月)・日本企業の世界販売高 (日本に本社を置く装置メーカーのグローバル出荷) で、日本企業の事業規模把握に適した系列です。e-Stat機械統計表57はさらに別系列で、日本国内の装置生産数量・生産金額を月次集計し、輸出向けを含む国内生産動向の参照値となります。3系列は単位・期間・対象がいずれも異なるため、数字を引用する際は出典と定義をセットで確認することが誤読防止の前提です。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    2026年4月発表、世界販売額・地域別・装置種別の確報
  2. 2.
    2025年12月15日発表 (日本語訳)、2026F・2027F予測
  3. 3.
    2026年1月15日発表、日本製装置販売高 (FY2025〜FY2027F)
  4. 4.
    経済産業省「機械統計」表57半導体製造装置e-Stat月次集計、5品目 (ウエハ製造用・ウエハプロセス用・組立用・関連装置・FPD)、生産数量・生産金額
データ出典
SEMI「世界半導体製造装置Billings (2025年確報)」SEMI「世界半導体製造装置 年末市場予測」SEAJ「半導体・FPD製造装置需要予測 (2025年度〜2027年度)」経済産業省「機械統計」表57半導体製造装置
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