なぜ導入量(累積)と出荷量(年々)で傾向が逆に見えるのか?
太陽光発電の規模を語るとき、累積導入量と年間出荷量はしばしば逆方向に見えます。年間の太陽電池モジュール出荷量は、FITブーム期の2014年度(約9,200MW)をピークに縮小し、近年は5,000〜6,000MW台に落ち着いています。一方、累積導入量は2022年度末の71GWから2024年末の約75.6GWへと増え続けています。
これは、出荷量が「その年に市場へ供給されたモジュールの量(フロー)」であるのに対し、累積導入量が「これまでに運転を開始した設備の総量(ストック)」だからです。出荷が横ばいでも、毎年新たに5GW前後の設備が運転を開始する分だけ、累積は積み上がります。
つまり、出荷の縮小は「市場が終わった」ことを意味せず、FITブーム期の急拡大から安定した導入ペースへ移行したことを示します。累積導入量が主力電源としての規模を、出荷量が足元の市場活動を表す、と使い分けることが重要です。