ペロブスカイトは、日本勢の製造での巻き返しになるのか?
ペロブスカイト太陽電池は、日本企業が強みを持つ印刷・塗布・封止の技術を生かせるため、シリコン系で失った製造の主導権を次世代で取り戻せるかが注目されています。積水化学がフィルム型の量産で先行し、政府も国産化を後押ししているのは、この期待の表れです。国内で生産できれば、発電設備の約95%を海外に依存する現状の供給網リスクを和らげる効果も見込まれます。
もっとも、巻き返しを確実視するのは早計です。中国ではGCLなどが1GW級のラインを立ち上げ、量産競争で先行する動きもあります。シリコン系で世界を席巻した中国の量産力が次世代でも発揮されれば、日本の技術的な先行が価格競争で相殺される展開もあり得ます。
鍵は、量産時のコストと耐久性で優位を保てるか、そして「シリコンを置けない場所」という新しい市場を早期に押さえられるかにあります。日本勢が世界に先行できる数少ない領域であることは確かですが、巻き返せるかどうかはこれからの実行力次第です(技術動向はNEDO・経済産業省などの整理に基づきます)。