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固定電話の契約数推移|加入電話の減少とIP電話への移行【2026年版】

固定電話の契約数は2025年9月末で4,771万件で、2021年3月末の5,284万件から減り続けています。内訳では、光回線などを使う0AB-J IP電話が3,569万件と大半を占め、メタル回線を使うNTTの加入電話は1,102万件まで縮小しました。携帯電話による代替と、メタル回線から光回線を使うIP電話への移行が同時に進んでいます。

固定電話の契約数(2025年9月末)
4,771万件
2021年3月末の5,284万件から減少が継続
出典: 総務省 電気通信サービス四半期データ
0AB-J IP電話(2025年9月末)
3,569万件
光回線などを使うIP電話、固定電話の大半を占める
出典: 総務省 電気通信サービス四半期データ
NTT加入電話(2025年9月末)
1,102万件
メタル回線の従来型加入電話、長期的に減少
出典: 総務省 電気通信サービス四半期データ
NTT加入電話(2021年3月末)
1,235万件
4年半で約133万件減り、IP電話への移行が進む
出典: 総務省 電気通信サービス四半期データ

固定電話の契約数の推移(2021-2025年、各3月末、万件)

加入電話・0AB-J IP電話・公衆電話などの合計、2025年3月末で4,803万件
単位: 万件
01,5003,0004,5006,0005,284215,188224,963234,901244,80325
出典: 総務省 電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データ(固定電話計、各3月末)
年度20212022202320242025
固定電話の契約数万件5,2845,1884,9634,9014,803
前年比-1.8%-4.3%-1.2%-2.0%
読み解き

固定電話の契約数は、2021年3月末の5,284万件から2025年3月末の4,803万件へと、年を追って減少しています。携帯電話による通話の代替が進み、固定回線を持たない世帯が増えたことが背景です。直近の2025年9月末は4,771万件で、減少の基調が続いています。

この契約数には、メタル回線を使う加入電話と、光回線などを使う0AB-J IP電話、公衆電話などが含まれます。総数が減るなかでも、その中身はメタル回線からIP電話へと移っており、固定電話は規模の縮小と方式の転換が同時に進んでいます。

固定電話の主な内訳(2025年9月末、万件)

光回線などのIP電話とメタル回線の加入電話
0AB-J IP電話
契約数
3,569万件
NTT加入電話(メタル回線)
契約数
1,102万件
読み解き

固定電話4,771万件の中身を見ると、光回線などを使う0AB-J IP電話が3,569万件で、メタル回線を使うNTTの加入電話1,102万件を大きく上回ります。0AB-J IP電話は、加入電話と同じ「0ABJ」で始まる市外局番付きの番号を使い、緊急通報や高品質な通話を利用できるIP電話で、NTTのひかり電話などが代表例です。

この2つに加え、公衆電話などが残りを構成します。固定電話の多くがすでにIP電話へ移っており、メタル回線を使う従来型の加入電話は縮小が続いています。発信用に使われる「050」から始まる050IP電話は、番号体系や使える機能が異なるため、固定電話とは別に扱われます。

主要論点

なぜ固定電話の契約数は減り続けているのか?

固定電話の契約数は、2021年3月末の5,284万件から2025年9月末の4,771万件へと、4年半で約513万件減りました。最大の要因は、携帯電話やスマートフォンによる通話の代替です。個人の連絡手段が携帯に移り、固定電話を引かない世帯が増えています。

もう一つの要因は、固定回線そのものの見直しです。インターネットを無線や携帯回線で済ませる世帯では、固定電話を含む固定回線の契約自体が減ります。固定電話は、かつては各世帯に行き渡る基本的なインフラでしたが、通信手段の多様化のなかで役割が変わってきました。

もっとも、固定電話には、停電時にも使える方式があることや、企業の代表番号・緊急通報など、携帯では置き換えにくい用途も残ります。契約数は減少を続ける一方で、社会的に必要な機能をどう維持するかが課題となっています。

固定電話のIP化(0AB-J IP電話)はどこまで進んだのか?

固定電話のIP化は大きく進みました。固定電話は、メタル回線を使う従来型の加入電話と、光回線などを使うIP電話に分かれます。このうち、加入電話と同じ番号体系を使い緊急通報も利用できる0AB-J IP電話3,569万件で、固定電話の大半を占めるまでになりました。NTTのひかり電話などが代表例です。

一方、メタル回線を使うNTTの加入電話1,102万件で、2021年3月末の1,235万件から約133万件減りました。利用者が同じ電話番号のまま、メタル回線から光回線を使うIP電話へ移る動きが続いています。

IP化は、利用者の乗り換えだけでなく、NTT自身が電話網をIP網へ切り替える取り組みとも連動しています。メタル回線を前提とした旧来の電話サービスは段階的に縮小しており、固定電話のインフラはIP網へと集約される方向にあります。

加入電話網のIP移行で緊急通報や災害時の通信はどうなるのか?

NTTは、メタル回線を前提とした固定電話網をIP網へ切り替える取り組みを進めています。古い交換機の維持が難しくなるなか、電話網の中核をIP技術に置き換えるもので、メタル回線を使う加入電話は段階的に縮小していきます。

この移行で論点になるのが、緊急通報や災害時の通信です。固定電話の大半を占める0AB-J IP電話は、110番・119番などの緊急通報を利用でき、加入電話と同等の品質が確保されています。一方で、光回線を使うIP電話は、停電で自宅の電力供給が絶たれると使えなくなる場合があるなど、災害時の通信をどう守るかが課題として残ります。メタル回線の加入電話は電話線から電力を得られる点が見直されることもあります。

固定電話は、契約数を減らしながらIP網へ集約される方向にありますが、緊急通報や代表番号など、社会インフラとしての機能は引き続き求められます。規模が縮小しても維持すべき機能をどう確保するかが、固定電話の長期的なテーマです。

中期見通し

近未来1-2年

固定電話の契約数は減少が続くとみられます。携帯電話への代替が進むなか、メタル回線を使う加入電話から光回線を使う0AB-J IP電話への移行も継続します。NTTによる電話網のIP化が、加入電話の縮小をさらに後押しします。

中期3-5年

メタル回線を前提とした従来型の加入電話は、IP網への集約がさらに進む見通しです。固定電話の中身は0AB-J IP電話が中心となり、固定ブロードバンド(光回線)とセットで提供される形が一般的になります。固定電話単体ではなく、光回線サービスの一部として位置づけられていきます。

長期

固定電話の総数は、人口・世帯数の減少も加わり、長期的に縮小に向かう可能性があります。一方で、緊急通報・代表番号・災害時の通信など、社会インフラとして維持すべき機能は残ります。規模が縮小するなかで、これらの機能をどう確保していくかが長期の論点です。

よくある質問

日本の固定電話の契約数はどのくらいですか?
2025年9月末で4,771万件です。2021年3月末の5,284万件から4年半で約513万件減りました。内訳では、光回線などを使う0AB-J IP電話が3,569万件と大半を占め、メタル回線を使うNTTの加入電話は1,102万件です。
固定電話の契約数はなぜ減っているのですか?
携帯電話やスマートフォンによる通話の代替が進んだことと、固定回線そのものを見直す動きが主な要因です。固定電話を引かない世帯が増え、契約数は2021年3月末から減り続けています。一方で、緊急通報や企業の代表番号など、携帯では置き換えにくい用途も残っています。
0AB-J IP電話とは何ですか?
0AB-J IP電話は、加入電話と同じ「0ABJ」で始まる市外局番付きの電話番号を使い、緊急通報や高品質な通話を利用できるIP電話です。光回線を使うNTTのひかり電話などが代表例で、2025年9月末で3,569万件と、固定電話の大半を占めます。発信用で「050」から始まる050IP電話とは、番号体系や使える機能が異なります。
NTTの加入電話はどうなっていますか?
メタル回線を使うNTTの加入電話(アナログ・ISDN)は、2025年9月末で1,102万件で、2021年3月末の1,235万件から約133万件減りました。NTTは電話網をIP網へ切り替える取り組みを進めており、メタル回線を前提とした加入電話は段階的に縮小しています。
固定電話をIP電話にすると緊急通報は使えますか?
光回線などを使う0AB-J IP電話は、110番・119番などの緊急通報を利用でき、加入電話と同等の品質が確保されています。一方で、発信用の050IP電話は緊急通報に対応していない場合があります。固定電話の大半を占めるのは0AB-J IP電話で、加入電話と同じように使えます。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    総務省「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データ」(令和7年度第2四半期)
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