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SI・受託開発業界の市場規模|情報通信産業GDP・民間情報化投資・AIシステム市場の全体像【2026年版】

SI (システムインテグレーション、企業や政府の情報システムを設計・構築・運用する受託開発事業)の業界規模は、参照する統計指標によって幅があります。情報通信産業 (ICT、Information and Communication Technology)の名目GDP57.4兆円(2023年、全産業の10.0%、広義の情報通信産業全体)が最大の参照指標で、狭義のSI/受託開発に最も近い指標は民間情報化投資16.0兆円のうちソフトウェア(受託開発+パッケージソフト)9.8兆円(総務省 情報通信白書、実質値2015年価格 = 物価変動を除いた実質ベース)です。新規需要は国内AIシステム市場(2024年1.3兆円→2029年4.2兆円、IDC Japan)とクラウド移行案件が牽引します。

情報通信産業GDP(2023年)
57.4兆円
全産業GDP575.2兆円中の10.0%、商業・不動産に次ぐ3番目の規模で、業界の量的中核
出典: 総務省 令和7年版 情報通信白書(2023年 図表ローマI-1-1-3、p67)
民間情報化投資(2023年)
16.0兆円
実質値2015年価格、うちソフトウェア(受託開発+パッケージソフト)9.8兆円がSI業界の中核需要指標
出典: 総務省 令和7年版 情報通信白書(2023年 図表ローマI-1-1-3、p68)
国内AIシステム市場(2029年予測)
4.2兆円
2024年実績1.3兆円(前年比+56.5%)から約3.1倍に拡大見込み、SI業界の新規需要主軸
出典: IDC Japan(総務省 令和7年版 情報通信白書 p118再掲)
世界ICT市場(2024年)
5.0兆ドル
前年比+7.7%、2025年予測5.4兆ドル(+8.3%)、日本SI業界も世界需要拡大の文脈で位置付け
出典: 総務省 令和7年版 情報通信白書(p66、出荷額ベース)

SI・受託開発業界の規模指標 — 広義 / 狭義 / 別カテゴリ の3区分

広義の情報通信産業 / 狭義のSI/受託開発 / テレコム別カテゴリの参照指標
区分名称時期ステージ定義
広義の情報通信産業GDP(57.4兆円)最も広い参照指標57.4兆円 / 全産業GDP575.2兆の10.0%情報通信産業(広義)は通信業 + 情報サービス業 + ネット附随業 + 放送業 + 通信機器製造業 + 電子部品製造業 等を含む統計上の集計区分です。名目GDP57.4兆円は全産業GDP575.2兆円の10.0%を占め、業界の量的中核を示す最大の参照指標。研究開発費でも情報通信産業合計3.8兆円(全産業の23.5%、最大シェア)で経済における比重の大きさを示します。
狭義のSI/受託開発(9.8兆円)SI業界の中核指標9.8兆円 / 民間情報化投資16.0兆の61.3%民間情報化投資16.0兆円(2023年、実質値2015年価格)のうちソフトウェア(受託開発+パッケージソフト)9.8兆円が、狭義のSI/受託開発市場規模に最も近い指標です。民間情報化投資全体の61.3%を占め、業界の中核需要を量的に把握する指標としてnarrativeで最頻引用されます。実質ベースのため、名目ベースとの差は注意が必要です。
テレコム業界の別カテゴリ(15.0兆円)参考値・別segment15.0兆円 / 電気通信事業 売上電気通信事業 売上高合計は2023年度で約15.0兆円(データ系8.5兆円 + 音声系4.1兆円 + その他 + IDC 0.2兆円等)で、テレコム業界の別カテゴリです。SI/受託開発業界とは別segmentですが、情報通信産業全体の参照値として併記、ハイパースケーラー協業やクラウド移行SI案件の文脈で接続する位置にあります。IDCのデータセンターサービス売上0.2兆円(1.3%)はクラウド統合SI関連で参考。
読み解き

業界の規模指標は3つの参照指標を区別して語ることが重要です。広義(57.4兆円)は産業マクロの位置付け、狭義(9.8兆円)はSI業界の中核需要、テレコム別カテゴリ(15.0兆円)は隣接業界の参考値です。クライアント提案やレポートで「SI業界の規模」を語る際は、どの指標を採用するか明示してください。3つ全てを「業界規模」として混在使用すると重複計上のリスクがあります。 本ページでは狭義のSI/受託開発9.8兆円を主軸の参照指標とし、広義 情報通信産業57.4兆円は産業マクロの位置付けに用います。新規需要の主軸は国内AIシステム市場4.2兆円(2029年予測)とクラウド移行関連で、別segmentとしてAI Data Platform市場3.8兆円(2030年予測、IDC Japan)も追跡対象です。

SI・受託開発関連 主要4指標の規模感スナップショット (2023-2030、兆円)

広義ICT GDP・狭義ソフトウェア・AIシステム市場・AI Data Platformのmixed timeline、規模の比較対比
単位: 兆円4 カテゴリ・合計 75.2
0.0015.030.045.060.057.4ICT GDP9.80ソフト投資4.20AI市場20293.80AI DP2030
出典: 総務省 令和7年版 情報通信白書(2023年実績) / IDC Japan(2029-2030年予測、AIシステム + AI Data Platform)
カテゴリICT GDPソフト投資AI市場2029AI DP2030
値(兆円57.409.804.203.80
シェア76.3%13.0%5.6%5.1%
読み解き

チャートは時点が異なる4指標を並べた規模感のスナップショットで、直接的な時系列比較ではありません。広義のICT GDP57.4兆円(2023年実績)が最大、次いで民間情報化投資のソフトウェア9.8兆円(2023年実績)、国内AIシステム市場4.2兆円(2029年予測)、AI Data Platform3.8兆円(2030年予測、IDC Japan、別segment)の順です。各統計の最新時点 + 予測時点を並べた「目視できる規模感の比較」が目的で、同年同segmentでの比較にはIDCや白書原典で別途数値を取得してください。 4指標の関係性は階層型ではなく重複型で、AIシステム市場は民間情報化投資の中のAI関連部分が大きく成長する見通し、AI Data PlatformはAIシステムの中のデータ基盤ソフトウェア(IDC別segmentation)です。SI業界の量的拡大はAI関連投資が直接の駆動要因となり、IDCはAIインフラ投資が2026年に0.8兆円超(3年で7倍成長予測)とも推計しています。

民間情報化投資 内訳 (2023年、実質値2015年価格)

総額16.0兆円、ソフトウェア(受託開発+パッケージソフト)9.8兆円が業界中核需要指標
ソフトウェア(受託開発+パッケージソフト)
金額(兆円)
9.8
構成比
61.3%
備考
SI業界の中核需要指標、本ページの主軸参照
ハードウェア + 通信機器(参考)
金額(兆円)
6.2(残余)
構成比
38.7%
備考
情報通信機器投資 + 関連設備、白書原表は別カテゴリ
【別カテゴリ】電気通信事業 売上
金額(兆円)
15.0
構成比
備考
テレコム業界(NTT/KDDI/SBG/楽天モバイル等)、参考値併記
【別カテゴリ】情報通信産業 研究開発費
金額(兆円)
3.8
構成比
全産業の23.5%
備考
情報通信産業(広義)の研究開発費、最大業種シェア
読み解き

民間情報化投資16.0兆円中のソフトウェア9.8兆円(61.3%)が、SI/受託開発業界の中核需要を量的に把握する最も近い指標です。実質値ベース(2015年価格)のため、名目ベースとの差はクライアント提案時に補足注釈が必要です。情報通信白書 図表ローマI-1-1-3 (p68)に詳細内訳が記載されています。 隣接カテゴリとして電気通信事業売上15.0兆円(2023年度)はテレコム業界(NTT・KDDI・SBG・楽天モバイル等)の別segmentですが、ハイパースケーラー協業とクラウド移行案件でSI業界と接続します。情報通信産業 研究開発費3.8兆円(全産業の23.5%)は業界の技術投資水準を示す参考指標で、AI・クラウド・セキュリティ等の新技術への投資を含みます。

主要論点

SI/受託開発の業界規模を、どの指標で語るのが適切なのか?

SI業界の規模指標は3つあり、目的に応じて使い分けます。広義の情報通信産業GDP 57.4兆円(2023年、全産業の10.0%)は産業マクロの位置付けに最適で、業界が日本経済の1割を構成する産業群であることを示せます。狭義のSI/受託開発市場規模としては民間情報化投資16.0兆円のうちソフトウェア(受託開発+パッケージソフト)9.8兆円が最も近い指標で、新規受注額や設備投資水準の議論に適します。

隣接segmentの電気通信事業売上15.0兆円(2023年度)はテレコム業界の別カテゴリで、SI業界の参考値として併記します。ハイパースケーラー協業とクラウド移行案件ではSI業界と接続する位置にありますが、業界規模指標として混在使用すると重複計上リスクがあります。

業界戦略への示唆: クライアント提案では「広義の情報通信産業57.4兆円中のSI業界」「狭義のソフトウェア9.8兆円」「新規需要としてのAIシステム市場4.2兆円(2029年予測)」を使い分けてください。混在使用は規模を過大評価する印象を与え、提案の信頼性を損ねます。IDC・矢野経済・富士キメラの民間調査は別segmentationで公表されるため、source帰属の明示も併せて必要です。

世界ICT市場5.0兆ドルの中で、日本SI業界はどう位置づけられるのか?

世界ICT市場(2024年5.0兆ドル、USD/JPY 2024年平均151円換算で約758兆円相当)に対して、日本は情報通信産業GDP 57.4兆円で約7.6%の参与水準にあります(集計対象が統一できないため概算で、定量根拠としては別途IDC等の地域別内訳参照が必要)。AIシステム市場ではIDCが米国・西欧・中国を主要市場とし、日本1.3兆円(2024年)は世界AI市場の数%レベルです。

日本市場関与は世界本体規模で大きい米親6社(Accenture $69.7B + IBM $67.5B + Microsoft $281.7B + Oracle $57.4B + Salesforce $41.5B + Amazon AWSセグメント$128.7B = 合計約$646B、約96兆円相当、FY2024-2025連結各社SEC 10-K)と日本上場SIer 5社(日立9.78兆円 + NEC 3.42兆円 + 富士通3.74兆円 + NRI 5,601億円 + TIS 5,717億円 = 合計約19兆円、FY2024 EDINET連結)で構成されます。米親6社は世界規模で日本SIerの約5倍ですが、日本国内売上ベースでは上場SIerがより大きい構造です(米親の日本売上単独開示はSalesforceのみ、他は推定)。

業界戦略への示唆: 日本SI業界の世界市場での位置は、世界本体規模の米親プラットフォーム提供 + 日本国内の上場SIerによる実装力 + 内製化が進む海外との54ポイント差(自社主導比率)という3つの軸で理解できます。AI受託の伸長余地、ガバメントクラウドの構造的需要、内製化シフトの可能性が中期3-5年の市場拡大の駆動要因です。日本の貿易赤字6.7兆円(2024年、コンピュータサービス + 知財権使用料 + 研究開発)は米親プラットフォーム(Microsoft / Oracle / Salesforce / Adobe等)依存の構造を示し、内製化と国産SaaS育成が長期的な政策課題です。

中期見通し

近未来1-2年

2026-2027年は、AI受託案件とクラウド移行が新規需要を牽引、ガバメントクラウド関連の集中需要が業界を押し上げる局面です。国内AIシステム市場はIDC Japan予測で2024年1.3兆円から2026年2.5兆円規模(年率 +50%前後)への拡大が見込まれ、IDC AIインフラ投資も2026年に0.8兆円超と推計されます。デジタル庁ガバメントクラウド + 自治体システム標準化(対象20業務 / 全34,592システム、2025年度移行目標)の集中需要が同時並行で発生します。一方、業界全体の量的拡大は民間情報化投資の実質値ベースで年率 +1-2%程度の緩やかな推移が見込まれます(soumu白書ベース)。

中期3-5年

2028-2030年は、AI関連投資が業界の構造的需要源として定着、ガバメントクラウドの運用最適化局面に入る時期です。国内AIシステム市場は2029年予測4.2兆円(IDC Japan)、AI Data Platform市場は2030年予測3.8兆円(IDC別segmentation)に達する見通しで、SI業界のAI受託 + データ基盤構築案件が中核収益源となります。ガバメントクラウドは移行完了後の運用経費2018年度比3割削減目標が稼働し、SI業界の自治体向け売上は中長期で減少局面に入る可能性があります。一方、内製化進展(自社主導比率 日本35.7% → 海外水準への接近)で外注比率の構造的低下も並行する見通しです。

長期5-10年

2030年以降は、SI業界が「受託開発中心」から「コンサル + 実装 + 運用一体」へ質的に変化する局面です。AIエージェント実装と運用自動化で生産性が向上、米親SIコンサル(Accenture/IBM/Microsoft/Oracle/Salesforce/AWS)のグローバルプラットフォーム提供と日本SI業界の実装力の組み合わせが定着します。日本の貿易赤字6.7兆円(2024年、コンピュータサービス関連)は米親プラットフォーム依存の構造を示し、内製化シフトと国産SaaS育成が政策課題として継続します。世界ICT市場5.4兆ドル(2025年予測)の拡大基調が継続するなか、日本SI業界はガバメントクラウドの構造的需要とAI受託の伸長で世界市場のニッチとして安定した位置を維持する見通しです。

よくある質問

SI・受託開発業界の市場規模はいくらですか?
広義の情報通信産業GDPは2023年で57.4兆円(全産業の10.0%)です。狭義のSI/受託開発市場規模としては、民間情報化投資16.0兆円のうちソフトウェア(受託開発+パッケージソフト)9.8兆円が最も近い指標です(総務省 令和7年版 情報通信白書、2023年実績、実質値2015年価格)。国内AIシステム市場は2024年1.3兆円→2029年予測4.2兆円(IDC Japan)で、AI受託案件が新規需要の主軸となります。
国内AIシステム市場とSI業界の関係は?
国内AIシステム市場は2024年1.3兆円(前年比+56.5%)で、2029年には4.2兆円まで拡大する見通しです(IDC Japan、出荷額ベース)。SI業界では生成AI導入 + RAG構築 + AIエージェント実装等のAI受託案件が新規需要の主軸となり、クラウド移行と並ぶ収益源を形成しています。IDCは別segmentとしてAI Data Platform市場が2030年3.8兆円と予測しており、データ基盤構築案件もSI業界の成長領域です。AIインフラ投資は2026年に0.8兆円超(IDC Japan、3年で7倍成長予測)が見込まれます。
世界ICT市場の規模と日本の位置は?
世界ICT市場(出荷額ベース)は2024年に約5.0兆ドル(前年比+7.7%)、2025年に5.4兆ドル(+8.3%)へ拡大する見通しです(総務省 令和7年版 情報通信白書 p66)。日本は情報通信産業GDP57.4兆円で、世界市場との比較では参照指標の集計対象が統一できないため概算ですが、米親6社(Accenture + IBM + Microsoft + Oracle + Salesforce + AWS、合計約$646B)のグローバル本体規模で日本市場にも関与しています。日本SI業界も世界需要拡大の文脈で位置づけられます。
民間情報化投資の16兆円は何を含みますか?
民間情報化投資16.0兆円(2023年、実質値2015年価格、総務省 令和7年版 情報通信白書)は、ソフトウェア(受託開発+パッケージソフト)9.8兆円 + ハードウェア(情報通信機器)+ 関連サービスの合計です。SI/受託開発業界の最も近い市場指標としてはソフトウェア9.8兆円を参照します(全体の61.3%)。実質値ベースのため、名目額との差はクライアント提案時に補足注釈が必要です(白書 図表ローマI-1-1-3、p68)。
日本の情報サービス産業の貿易赤字とはどういう構造ですか?
日本のコンピュータサービス + 知財権使用料 + 研究・開発・コンサルティングサービスの合計で、2024年は約6.7兆円の貿易赤字(前年から0.9兆円拡大)です(総務省 令和7年版 情報通信白書、財務省国際収支)。SaaS + クラウドサービス + ライセンス料の海外への支払い拡大が背景にあり、米親6社(Microsoft / Oracle / Salesforce / Adobe等)の日本市場関与とも整合する構造です。内製化と国産SaaS育成が長期的な政策課題で、SI業界の役割としては内製化支援 + 国産SaaS統合SIの伸長余地があります。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    総務省 令和7年版 情報通信白書2023年実績、情報通信産業GDP・民間情報化投資・国内AIシステム市場・世界ICT市場・貿易赤字・研究開発費
  2. 2.
    IDC Japan国内AIシステム市場予測 / 国内AIデータプラットフォーム市場予測2024-2030年予測、AIシステム市場 + AI Data Platform + AIインフラ投資
  3. 3.
    矢野経済研究所ITサービス / DX関連市場 (citation_only)別segment参考、ITサービス / DX関連市場(citation_only)
  4. 4.
    経済産業省DXレポート「2025年の崖」+ DX認定企業数推移
  5. 5.
    財務省 国際収支統計情報サービス関連 貿易収支、2024年確報
データ出典
総務省 令和7年版 情報通信白書IDC Japan国内AIシステム市場予測 / 国内AIデータプラットフォーム市場予測矢野経済研究所ITサービス / DX関連市場 (citation_only)経済産業省DXレポート財務省 国際収支統計
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