通信インフラ・設備の市場規模は、結局いくつの数字で語るべきか?
通信インフラ・設備の市場規模を尋ねられたとき、ひとつの数字で答えることは適切ではありません。需要側の民間電気通信機器投資は3.5兆円、供給側の国内生産額は約6.5兆円、産業全体の情報通信産業の名目GDPは57.4兆円、世界のICT市場支出は5.02兆ドルと、測る対象によって規模は大きく変わります。
なぜこれだけ差が出るのかというと、それぞれが切り取る範囲が違うからです。民間電気通信機器投資は国内の民間企業が機器に投じた額に限られ、通信キャリアや政府の投資、輸出は含みません。国内生産額はこれに輸出やキャリア・政府向けの生産を加えるため大きくなります。情報通信産業の名目GDPは機器だけでなく通信・放送・情報サービスまで含む産業全体の付加価値です。
読者にとって大切なのは、知りたい問いに合った指標を選ぶことです。国内企業の機器需要を見たいなら民間投資、国内の生産力を見たいなら生産額、産業全体の経済規模を見たいなら名目GDPが適しています。本ページはこれらを併置し、ひとつの作られた市場規模で代用しない立場をとっています。