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不動産の仲介手数料|上限の計算と2024年の空き家特例【2026年版】

不動産の売買にかかる仲介手数料は、宅地建物取引業法に基づく大臣告示で上限が定められています。物件価格に応じて料率が決まり、400万円を超える部分は「取引額×3%+6万円」(税抜)が、依頼者の一方から受けられる上限です。2024年(令和6年)7月の改正では、価格800万円以下の空き家等について報酬の特例が広がりました。本ページでは、仲介手数料の上限と計算、媒介契約の種類、2024年の改正の中身を整理します。

売買の仲介手数料の上限料率(物件価格の区分別)

宅地建物取引業法に基づく大臣告示の上限。依頼者の一方から受けられる料率で、消費税込と税抜を併記
〜200万円
上限料率(税込)
5.5%
上限料率(税抜)
5%
200万円超〜400万円
上限料率(税込)
4.4%
上限料率(税抜)
4%
400万円超
上限料率(税込)
3.3%
上限料率(税抜)
3%
読み解き

売買の仲介手数料は、物件価格を200万円以下・200万円超400万円以下・400万円超に区分し、それぞれの部分に料率をかけて合計します。税込では5.5%・4.4%・3.3%、税抜では5%・4%・3%です。400万円を超える物件では、各区分を合計した金額が速算式の「取引額×3%+6万円」(税抜)と一致するため、実務ではこの速算式が使われます。

例えば3,000万円の物件では、取引額×3%+6万円で96万円(税抜)、消費税込で105.6万円が、依頼者の一方から受けられる上限です。これは上限であり、これより低い手数料や、一定の条件での割引を示す仲介会社もあります。

仲介手数料はどう決まるのか

報酬上限・両手と片手・媒介契約の種類で受け取り方が変わる
報酬上限と速算式

売買の仲介手数料は、宅地建物取引業法に基づく大臣告示で上限が決められています。物件価格を区分し、200万円以下の部分は税込5.5%、200万円超400万円以下は4.4%、400万円超は3.3%(税抜5%・4%・3%)をかけて合計します。400万円を超える物件では、合計が速算式の「取引額×3%+6万円」(税抜)に一致するため、実務ではこの式で計算されます。この金額は、売主・買主それぞれが支払う上限であり、これを超えて受け取ることはできません。

両手と片手

仲介の形には、両手片手があります。両手は、1社が売主と買主の双方を仲介し、双方から手数料を受け取る形です。片手は、売主側と買主側を別々の仲介会社が担い、それぞれが自分の依頼者から手数料を受け取る形です。両手では1社が双方から手数料を得られる一方、売主と買主の利益が対立する場面での調整に課題が指摘されることもあります。なお、両手でも片手でも、売主・買主それぞれが支払う手数料の上限は変わりません。両手は1社が双方から受け取るというもので、依頼者一人あたりの負担が2倍になるわけではありません。物件をどちらの形で扱うかは、媒介契約や物件の売り出し方によって変わります。

媒介契約の3種類

仲介を依頼する際の媒介契約には、3つの種類があります。専属専任媒介は1社だけに依頼し、自分で買主・売主を見つけた場合もその会社を通す契約で、指定流通機構(レインズ)への登録や依頼者への報告の義務が最も厳しく定められています。専任媒介も1社だけに依頼しますが、自分で見つけた相手とは直接契約でき、登録・報告の義務はやや緩やかです。一般媒介は複数の会社に同時に依頼でき、レインズへの登録や報告の義務はありません。1社に任せると熱心に動いてもらいやすい一方、複数社に依頼すると幅広く買い手を探せるという違いがあります。

2024年の改正と空き家・賃貸の特例

低廉な空家等の特例の拡大と、賃貸の報酬ルール
低廉な空家等の特例(2024年改正)

2024年(令和6年)7月1日施行の改正で、低廉な空家等の媒介の特例が広がりました。価格800万円以下の宅地建物について、媒介に要する費用を勘案して原則の上限を超えて報酬を受領でき、上限は30万円(税込33万円)です。従来は400万円以下が対象でしたが、これを800万円以下へ拡大しました。価格の低い空き家は、通常の料率では手数料が小さく、現地調査や手続きの手間に見合わないことがあるため、特例で報酬の上限を引き上げています。

空き家流通の促進という狙い

この特例の狙いは、価格の低い空き家の流通を後押しすることです。地方や郊外の空き家は、価格が低く仲介の手数料も小さくなるため、仲介会社が積極的に扱いにくいという課題がありました。報酬の上限を引き上げることで、こうした物件も仲介の対象になりやすくし、空き家の売買を促そうとするものです。空き家の増加という社会的な背景や、相続に伴う売却の税制については、相続・空き家のページで扱います。

賃貸の報酬ルール

賃貸の仲介手数料にも上限があります。原則として、貸主・借主の双方から受けられる報酬の合計は、1ヶ月分の借賃の1.1倍以内です。居住用建物では、依頼者の一方から受けられるのは原則として1ヶ月分の0.55倍以内(承諾がある場合を除く)とされています。さらに、長期間使われていない空き家等については、貸主から原則の上限を超えて、1ヶ月分の2.2倍まで受領できる特例があり、賃貸でも空き家の活用を後押しする仕組みが設けられています。

主要論点

仲介手数料はどう決まり、上限はいくらか?

売買の仲介手数料は、宅地建物取引業法に基づく大臣告示で上限が定められています。物件価格を区分し、税込で200万円以下は5.5%、200万円超400万円以下は4.4%、400万円超は3.3%をかけて合計します。400万円を超える物件では、速算式の「取引額×3%+6万円」(税抜)で計算するのが実務です。

例えば3,000万円の物件では、税抜96万円・税込105.6万円が、売主・買主それぞれから受けられる上限になります。この金額はあくまで上限であり、これを超えて受け取ることはできません。一方で、これより低い手数料を示したり、条件によって割引を行ったりする仲介会社もあります。

手数料は、仲介会社が物件の調査・広告・交渉・契約手続きなどを担うことへの対価です。上限が法律で決められているため、各社は手数料の水準よりも、集客力やサービスの質、提案力で差別化を図っています。

2024年の空き家特例は何を狙っているのか?

2024年(令和6年)7月の改正で広がった低廉な空家等の媒介の特例は、価格800万円以下の宅地建物について、原則の上限を超えて報酬(上限税込33万円)を受領できるようにするものです。従来の400万円以下から、対象が800万円以下へ拡大されました。

狙いは、価格の低い空き家の流通を後押しすることです。地方や郊外の空き家は、価格が低いと通常の料率では手数料が小さく、現地調査や権利関係の確認、買い手探しの手間に見合わないため、仲介会社が扱いにくいという課題がありました。報酬の上限を引き上げることで、こうした物件も仲介の対象になりやすくします。

空き家は、人口減少や相続を背景に増えており、その活用は住宅政策の重要な課題です。手数料の特例は、空き家を市場で流通させるための制度的な後押しの一つで、賃貸でも長期の空き家について同様の特例が設けられています。空き家の社会的背景や相続の税制は、相続・空き家のページで詳しく扱います。

媒介契約や両手取引をどう選び、どう見るか?

仲介を依頼する際は、媒介契約の種類を選びます。1社だけに任せる専属専任・専任媒介は、その会社が熱心に動いてくれやすく、レインズへの登録や報告で売却の状況も把握しやすい一方、1社に依存します。複数社に依頼できる一般媒介は、幅広く買い手を探せる一方、各社の動きが分散しやすいという違いがあります。物件の性格や売り急ぎの度合いに応じて選ぶことになります。

取引の形には、1社が売主・買主の双方を仲介する両手と、別々の会社が担う片手があります。両手では1社が双方から手数料を受け取れますが、売主と買主の利益が対立する場面の調整に課題が指摘されることもあります。物件情報を自社で抱えて両手を狙う動きへの懸念から、レインズへの登録や情報公開のルールが整えられてきました。

利用者にとっては、手数料の上限は法律で決まっているため、各社のサービスの質や提案力、売却・購入の戦略を見極めることが大切です。媒介契約の種類や取引の形を理解しておくことが、仲介会社を選ぶ際の判断材料になります。

中期見通し

近未来1-2年

2024年に広がった低廉な空家等の特例の活用が、空き家の流通の現場で進むとみられます。手数料の上限は法律で定められているため、各仲介会社は手数料の水準よりも、集客力やサービスの質、オンライン手続きの利便性で差別化を進めます。

中期3-5年

空き家の増加を背景に、低価格帯の物件を扱いやすくする制度の調整が議論される可能性があります。媒介契約や両手・片手をめぐる情報公開のルールも、レインズの整備やデジタル化とあわせて見直しが続くと考えられます。

長期

人口減少と中古・空き家の流通拡大のなかで、仲介手数料の制度は、空き家対策や消費者保護の観点から調整されていくとみられます。手数料の上限が法律で決まる枠組みは続く見通しで、各社の競争はサービスや提案力の質に向かいます。

よくある質問

不動産の仲介手数料の上限はいくらですか?
売買では、物件価格を区分し、税込で200万円以下は5.5%、200万円超400万円以下は4.4%、400万円超は3.3%(税抜5%・4%・3%)をかけて合計します。400万円を超える物件は、速算式の「取引額×3%+6万円」(税抜)で計算され、これが依頼者の一方から受けられる上限です。例えば3,000万円の物件では税込105.6万円が上限になります。
仲介手数料はどう計算しますか?
400万円を超える物件では、「取引額×3%+6万円」(税抜)で計算するのが実務です。例えば3,000万円の物件なら、3,000万円×3%+6万円=96万円(税抜)、消費税込で105.6万円です。これは上限で、これより低い手数料を示す仲介会社もあります。
2024年の仲介手数料の改正で何が変わりましたか?
2024年(令和6年)7月1日施行の改正で、低廉な空家等の媒介の特例の対象が、価格400万円以下から800万円以下へ拡大されました。800万円以下の宅地建物は、原則の上限を超えて報酬(上限30万円・税込33万円)を受領できます。価格の低い空き家の流通を後押しする狙いです。
媒介契約の専属専任・専任・一般は何が違いますか?
専属専任媒介と専任媒介は1社だけに依頼する契約で、専属専任は自分で見つけた相手も仲介会社を通します。専任は自分で見つけた相手とは直接契約でき、登録・報告の義務はやや緩やかです。一般媒介は複数の会社に同時に依頼でき、レインズへの登録や報告の義務はありません。1社に任せるか複数社に依頼するかで、動き方が変わります。
両手取引と片手取引の違いは何ですか?
両手取引は、1社が売主と買主の双方を仲介し、双方から手数料を受け取る形です。片手取引は、売主側と買主側を別々の仲介会社が担い、それぞれが自分の依頼者から手数料を受け取ります。両手では1社が双方から手数料を得られる一方、売主と買主の利益が対立する場面の調整に課題が指摘されることもあります。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    国土交通省 宅地建物取引業者が受け取ることのできる報酬の額(大臣告示)
  2. 2.
    国土交通省 空き家等に係る媒介報酬規制の見直し(2024年/令和6年7月1日施行)
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