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不動産仲介の市場規模|中古住宅流通量と成約件数の推移【2026年版】

不動産仲介の市場は、新築から中古への住宅流通のシフトを背景に拡大しています。既存住宅が住宅流通に占めるシェアは2013年の30.8%から2023年に40.4%へ上昇し、全国の指定流通機構(レインズ)への成約報告件数も2005年度の約10.9万件から2024年度に約19.2万件へ増えました。市場規模を測る統計は、流通シェア・レインズの成約報告・既存住宅販売量指数・大手の取扱高など対象範囲が異なり、それぞれ別に集計されます。本ページでは、これらを単純に足し合わせず、量の指標を中心に整理します。価格の動向は中古価格動向のページで扱います。

既存住宅流通シェア(2023年)
40.4%
既存住宅が住宅流通に占める割合、2013年は30.8%。住宅・土地統計ベース
出典: 国土交通省 住宅経済関連データ
レインズ成約報告件数(2024年度)
191,651
全国4機構へ登録・報告された成約分。約19.2万件
出典: 国土交通省 住宅経済関連データ(指定流通機構の活用状況)
既存住宅販売量指数(2025年)
129.45
不動産登記をもとにした販売量の動き、2010年平均=100
出典: 国土交通省 既存住宅販売量指数
大手仲介の取扱高 首位(2025年3月期)
2兆2,312億円
東急リバブル、仲介で成立した物件価格の総額
出典: 不動産流通推進センター 不動産業統計集2026

全国レインズへの中古住宅等の成約報告件数の推移(2005-2024年度、万件)

2005年度の約10.9万件から2024年度に約19.2万件へ。全国4機構へ登録・報告された成約分
単位: 万件
0510152010.905131017.31518.82019.224
出典: 国土交通省 住宅経済関連データ(指定流通機構の活用状況、(公社)不動産流通推進センター調べ)
年度20052006200720082009201020112012201320142015201620172018201920202021202220232024
成約報告件数万件10.8611.5411.4411.4912.3813.0413.6115.0516.2815.7717.2817.8617.9318.5118.7218.7518.6117.4117.8519.17
前年比
読み解き

全国の指定流通機構(レインズ)への中古住宅等の成約報告件数は、2005年度の約10.9万件から2024年度に約19.2万件へと、長期にわたって増加してきました。新築から中古への流通シフトを背景に、レインズを通じた中古取引が広がってきた動きを示します。

ただし、この件数は宅地建物取引業者が全国4機構へ登録・報告した成約分であり、報告の範囲や登録の普及度に左右されます。中古住宅取引の総数そのものではなく、別に集計される既存住宅流通シェアや既存住宅販売量指数とは対象範囲が異なる点に注意が必要です。

このグラフに関連するトピック

レインズへの新規登録件数の内訳(2023年度、件)

売却のためレインズに新規登録された物件の種別構成。中古マンション・中古戸建・土地・その他
項目新規登録件数(件)構成比シェア
中古マンション493,80235.5%
中古戸建463,38133.3%
土地352,52325.4%
その他80,4905.8%
新規登録 合計1,390,196100.0%
読み解き

2023年度にレインズへ新規登録された物件は合計1,390,196件で、内訳は中古マンションが493,802件、中古戸建が463,381件、土地が352,523件、その他が80,490件です。中古マンションと中古戸建が登録の中心です。

新規登録は売却のために登録された物件の件数で、成約に至った件数(成約報告)とは異なります。2024年度は集計の内訳と総数の対応に原典側の差があるため、内訳は対応が確認できる2023年度の値を用いています。

市場規模を測る統計の比較(集計範囲が異なる別統計)

流通シェア・レインズ成約報告・既存住宅販売量指数・大手取扱高は対象範囲が異なり、足し合わせて一つの規模にはしない
既存住宅流通シェア
直近値
40.4%(2023年)
集計の対象・基準
住宅・土地統計をもとに、既存住宅が住宅流通全体に占める割合
レインズ成約報告件数
直近値
191,651件(2024年度)
集計の対象・基準
全国4機構へ登録・報告された成約の件数
既存住宅販売量指数
直近値
129.45(2025年)
集計の対象・基準
不動産登記をもとにした販売量の動き、2010年平均=100
大手仲介の取扱高(首位)
直近値
2兆2,312億円(2025年3月期)
集計の対象・基準
東急リバブルが仲介で成立させた物件価格の総額
読み解き

市場規模としてよく使われる数字は、何を測っているかが統計ごとに違います。流通シェアは中古が住宅流通に占める割合、レインズの成約報告は登録・報告された成約の件数、既存住宅販売量指数は登記をもとにした販売量の動き、大手の取扱高は成立した物件価格の総額です。

これらは対象や基準が異なるため、足し合わせて一つの市場規模とすることはできません。目的に応じて使い分けるのが適切で、例えば取引の広がりを件数で見るならレインズの成約報告、価格を含めた規模感を見るなら大手の取扱高、というように読み分けます。

主要論点

中古住宅への流通シフトはどこまで進むのか?

既存住宅が住宅流通に占めるシェアは2013年の30.8%から2023年に40.4%へ上昇し、中古取引は着実に拡大しています。レインズへの成約報告件数も2005年度の約10.9万件から2024年度に約19.2万件へ増えました。

もっとも、中古取引が住宅流通の大半を占める欧米と比べると、日本の40.4%は依然として低い水準です。新築志向の根強さや、中古住宅の品質・情報に対する買い手の不安が背景にあり、既存住宅状況調査(インスペクション)や安心R住宅などの品質を可視化する仕組みが整えられてきました。

人口減少と空き家の増加という構造変化のもとで、住宅政策は新築の供給から既存ストックの活用へと軸足を移しています。中古流通シフトは中期的に続く見通しです。

市場規模はどの統計で見るべきか?

不動産仲介の市場規模には単一の代表値がなく、目的に応じて統計を使い分ける必要があります。取引の広がりを件数で追うならレインズの成約報告(2024年度約19.2万件)、中古が住宅流通に占める比重なら既存住宅流通シェア(2023年40.4%)、価格を含めた事業規模なら大手の取扱高(東急リバブル2兆2,312億円)が手がかりになります。

これらは集計の対象や基準が異なるため、単純に足し合わせて一つの市場規模とはしません。例えばレインズの成約報告は登録・報告された分に限られ、既存住宅販売量指数は登記をもとにした動きの指数です。

数字を引用するときは、どの統計の、いつの、どの範囲の値かを確認することが欠かせません。範囲の異なる数字を混同すると、市場の大きさや伸びを読み誤ることになります。

取引「量」の拡大は価格上昇とどう関係するのか?

本ページで扱う成約報告件数や流通シェアは取引の「量」の指標です。一方で、中古住宅の「価格」は別に上昇が続いており、首都圏の中古マンション成約価格は13年連続で上昇しています。量と価格は別の指標として読み分ける必要があります。

量が増えながら価格も上がる局面は、需要の強さを示します。ただし価格の上昇が続くと、買い手の取得しやすさ(アフォーダビリティ)が下がり、件数の伸びを抑える可能性もあります。量と価格のどちらが先に頭打ちになるかは、地域や物件種別によって異なります。

価格の指数や成約価格の実額の推移は、中古価格動向のページで詳しく扱います。本ページの量の指標と合わせて読むことで、市場の拡大の中身を立体的に捉えられます。

中期見通し

近未来1-2年

中古流通シフトを背景に、レインズの成約報告件数や流通シェアは緩やかな拡大が続く見通しです。価格上昇による買い手の取得しやすさの低下が、件数の伸びを抑える要因になりえます。

中期3-5年

既存ストックの活用を促す政策(インスペクション、安心R住宅、低廉な空き家等の媒介報酬の見直しなど)が中古流通を後押しします。既存住宅流通シェア40.4%が欧米水準に近づくかが焦点で、品質の可視化と流通のデジタル化が進むほど中古取引の裾野が広がります。

長期

人口減少と空き家の増加が住宅流通の基調を決めます。新築の供給が細るなかで、住宅流通に占める中古の比重は長期的に高まる見通しです。市場規模を読む際は、集計範囲の異なる統計を区別し、量と価格を分けて捉えることが前提となります。

よくある質問

不動産仲介の市場規模はどのくらいですか?
市場規模は集計範囲の異なる複数の統計で測ります。既存住宅が住宅流通に占めるシェアは2023年に40.4%、全国のレインズへの成約報告件数は2024年度に約19.2万件(191,651件)です。大手仲介の取扱高(成立物件価格の総額)では東急リバブルが2兆2,312億円で首位です。これらは対象や基準が異なるため、足し合わせて一つの市場規模とはしません。
既存住宅流通シェアとは何ですか?
住宅流通全体(新築+既存)のうち、既存住宅(中古)が占める割合です。国土交通省の住宅経済関連データによると、2013年の30.8%から2023年に40.4%へ上昇しました。中古取引が住宅流通に占める比重が高まっていることを示しますが、中古取引が大半を占める欧米と比べると依然として低い水準です。
レインズの成約報告件数は中古取引の総数ですか?
いいえ。レインズの成約報告件数は、宅地建物取引業者が全国4機構へ登録・報告した成約の件数で、2024年度は約19.2万件です。報告の範囲や登録の普及度に左右されるため、中古住宅取引の総数そのものではありません。市場の広がりを件数の推移で捉える手がかりとして使います。
どんな物件がレインズに登録されていますか?
2023年度にレインズへ新規登録された物件は合計1,390,196件で、中古マンションが493,802件、中古戸建が463,381件、土地が352,523件、その他が80,490件でした。中古マンションと中古戸建が登録の中心です。
市場規模の数字を引用するときの注意点は?
どの統計の、いつの、どの範囲の値かを確認することが大切です。流通シェア・レインズ成約報告・既存住宅販売量指数・大手取扱高は集計の対象や基準が異なり、単純に足し合わせられません。範囲の異なる数字を混同すると市場の大きさや伸びを読み誤るため、目的に応じて使い分ける必要があります。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    国土交通省 住宅経済関連データ(既存住宅流通シェア・指定流通機構の活用状況)
  2. 2.
    国土交通省 既存住宅販売量指数
  3. 3.
    (公財)不動産流通推進センター「不動産業統計集2026年版」
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