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介護・バリアフリーリフォーム|介護保険の住宅改修と高齢者向け改修【2026年版】

高齢化が進むなかで、加齢に伴う身体の変化に対応した介護・バリアフリーのリフォームが広がっています。要介護・要支援の認定を受けた人は、介護保険の住宅改修費を利用でき、手すりの設置や段差の解消などに上限20万円までの支給が受けられます。住宅・土地統計調査では、持ち家の13.0%で高齢者向けの設備工事が行われています。本ページでは、介護保険の住宅改修費の仕組み・対象となる工事・高齢者向け改修の需要を整理します。

介護保険の住宅改修費はどう使えるのか

対象は要介護・要支援の認定を受けた人

介護保険の住宅改修費は、要介護・要支援の認定を受けた人が、自宅をバリアフリー化する工事に利用できる制度です。これはリフォーム促進税制などの税制とは別の、介護保険にもとづく給付の仕組みです。支給の上限は1人あたり20万円で、原則として費用の9割(所得に応じて8割・7割)が給付されます。要介護の状態が大きく重くなったときや、転居したときには、再び20万円まで利用できます。

対象となるのは手すり・段差解消など6種類の工事

対象となる工事は、手すりの取り付け、段差の解消、滑りの防止や移動の円滑化のための床材の変更、引き戸などへの扉の取り替え、洋式便器などへの便器の取り替え、これらに付帯して必要となる工事の6種類です。加齢に伴って自宅で安全に暮らし続けられるよう、転倒の防止や移動のしやすさを高める工事が中心です。

原則は償還払い、事前の申請が必要

介護保険の住宅改修費は、原則として工事費をいったん全額支払ったあとに、申請にもとづいて払い戻しを受ける償還払いの仕組みです。工事の前に、住宅改修が必要な理由書などの書類を添えて市町村に申請する必要があり、ケアマネジャーなどの専門職が手続きを支えます。事前の申請を行わないと給付を受けられないため、改修を検討する際は早めに相談することが大切です。

介護保険の住宅改修費の対象となる工事

要介護・要支援の認定を受けた人が対象。支給の上限は1人あたり20万円(原則9割給付)
手すりの取付け
区分
介護保険の住宅改修費の対象
段差の解消
区分
介護保険の住宅改修費の対象
滑りの防止・移動の円滑化等のための床材変更
区分
介護保険の住宅改修費の対象
引き戸等への扉の取替え
区分
介護保険の住宅改修費の対象
洋式便器等への便器の取替え
区分
介護保険の住宅改修費の対象
その他前各号に付帯して必要となる住宅改修
区分
介護保険の住宅改修費の対象
読み解き

介護保険の住宅改修費は、上の6種類の工事を対象に、1人あたり20万円を上限に給付されます。手すりの取り付けや段差の解消など、自宅で安全に暮らし続けるための基本的な工事が中心です。

なお、この制度は介護保険にもとづく給付で、所得税の控除や固定資産税の減額といった税制とは別の仕組みです。リフォーム促進税制にもバリアフリー改修を対象とする控除があり、税制と介護保険の給付は目的や手続きが異なるため、利用にあたってはそれぞれの制度を確認することが必要です。

高齢者向け改修の需要はどう広がっているのか

持ち家の高齢者設備工事は13.0%、手すりが中心

住宅・土地統計調査(令和5年)によると、持ち家のうち2019年以降に高齢者等のための設備工事を行った割合は13.0%です。内容別では、階段や廊下の手すりの設置が7.8%と最も多く、トイレの工事が5.4%、浴室の工事が5.3%と続きます。世帯内の最高齢者の年齢が高いほど工事を行った割合は高く、75歳以上では22.2%に上ります。加齢に伴う転倒の防止や、移動のしやすさを高める工事が中心です。

バリアフリー化率は45.4%へ上昇、政策も後押し

高齢者が住む住宅の一定のバリアフリー化率は45.4%で、2018年から3.0ポイント上昇しました。65歳以上の世帯員のいる世帯のうち、一定のバリアフリー化が行われた住宅に住む世帯が増えています。国は、高齢者が住む住宅のうち一定のバリアフリー性能と断熱性能を有する割合を19%から30%へ高める目標を掲げ、改修を後押ししています。世帯の高齢化が進むなかで、バリアフリー・介護の改修の需要は構造的に拡大していく見通しです。

主要論点

介護保険の住宅改修費はどんなときに使えるのか?

介護保険の住宅改修費は、要介護・要支援の認定を受けた人が、自宅をバリアフリー化する工事に利用できる制度です。手すりの取り付け、段差の解消、滑りにくい床材への変更、引き戸への扉の取り替え、洋式便器への取り替えなど6種類の工事が対象で、上限は1人あたり20万円、原則として費用の9割が給付されます。

利用にあたっては、工事の前に市町村への申請が必要です。住宅改修が必要な理由書などの書類を添えて事前に申請し、原則として工事費をいったん支払ったあとに払い戻しを受ける償還払いの仕組みです。ケアマネジャーなどの専門職が、必要性の判断や手続きを支えます。

要介護の状態が大きく重くなったときや転居したときには、再び20万円まで利用できます。加齢や身体の状態の変化に応じて、自宅で安全に暮らし続けるための改修を支える制度として、介護リフォームの基盤となっています。

高齢化が進むと、改修の需要はどう変わるのか?

世帯の高齢化が進むなかで、介護・バリアフリーの改修の需要は構造的に拡大していきます。住宅・土地統計調査では、持ち家のうち高齢者等のための設備工事を行った割合は13.0%で、世帯内の最高齢者の年齢が高いほど工事の割合は高くなります(75歳以上で22.2%)。

背景には、加齢に伴う身体の変化があります。足腰が弱ると、わずかな段差での転倒や、浴室・トイレでの動作が大きな負担になります。手すりの設置や段差の解消、浴室・トイレの改修は、自宅で安全に暮らし続けるために必要性が高まります。高齢者が住む住宅のバリアフリー化率は45.4%まで上昇していますが、国は30%への引き上げを目標としており、改修の余地は大きく残っています。

介護保険の住宅改修費や、リフォーム促進税制のバリアフリー改修への支援が、こうした改修を後押しします。高齢者の数が増えるなかで、バリアフリー・介護の改修は、住宅リフォームのなかで存在感を増していきます。

介護保険の給付と税制の支援はどう使い分けるのか?

バリアフリー改修を支える制度には、介護保険の住宅改修費と、リフォーム促進税制のバリアフリー改修への控除があり、目的や手続きが異なります。

介護保険の住宅改修費は、要介護・要支援の認定を受けた人が対象で、手すりの設置や段差の解消などの工事に上限20万円を給付する制度です。介護保険にもとづく給付で、原則として費用の9割が支給され、工事の前の申請が必要です。一方、リフォーム促進税制のバリアフリー改修への控除は、所得税の負担を軽くする税制で、確定申告などの手続きを通じて適用されます。

両者は併用できる場合もありますが、対象となる工事や要件、手続きが異なります。介護保険の給付は要介護認定が前提で工事前の申請が必要、税制は確定申告が必要、というように手続きの流れも違います。バリアフリー改修を検討する際は、自分が利用できる制度を確認し、それぞれの要件にもとづいて手続きを進めることが大切です。

よくある質問

介護リフォームに介護保険は使えますか?
要介護・要支援の認定を受けた人は、介護保険の住宅改修費を利用できます。手すりの取り付け、段差の解消、滑りにくい床材への変更、引き戸への扉の取り替え、洋式便器への取り替えなどの工事が対象で、上限は1人あたり20万円、原則として費用の9割が給付されます。工事の前に市町村への申請が必要です。
介護保険の住宅改修費の対象となる工事は何ですか?
手すりの取り付け、段差の解消、滑りの防止や移動の円滑化のための床材の変更、引き戸などへの扉の取り替え、洋式便器などへの便器の取り替え、これらに付帯して必要となる工事の6種類です。加齢に伴って自宅で安全に暮らし続けられるよう、転倒の防止や移動のしやすさを高める工事が中心です。
介護保険の住宅改修費の上限はいくらですか?
1人あたり20万円が上限で、原則として費用の9割(所得に応じて8割・7割)が給付されます。要介護の状態が大きく重くなったときや、転居したときには、再び20万円まで利用できます。原則として工事費をいったん支払ったあとに払い戻しを受ける償還払いの仕組みです。
高齢者向けのリフォームはどのくらい行われていますか?
住宅・土地統計調査(令和5年)では、持ち家のうち2019年以降に高齢者等のための設備工事を行った割合は13.0%で、手すりの設置(7.8%)、トイレの工事(5.4%)、浴室の工事(5.3%)が中心です。高齢者が住む住宅のバリアフリー化率は45.4%で、2018年から3.0ポイント上昇しています。
介護保険の給付と税制の控除は両方使えますか?
介護保険の住宅改修費(上限20万円)と、リフォーム促進税制のバリアフリー改修への控除は、目的や手続きが異なる別の制度です。併用できる場合もありますが、対象となる工事や要件、手続きが異なります。介護保険は要介護認定と工事前の申請が前提、税制は確定申告が必要です。利用できる制度を確認して手続きを進めることが大切です。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    厚生労働省「介護保険における住宅改修」
  2. 2.
    総務省「住宅・土地統計調査」令和5年
  3. 3.
    国土交通省「住生活基本計画」(高齢者住宅のバリアフリー・断熱の目標)
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