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賃貸住宅の管理戸数ランキング|主要プレイヤーと事業モデル【2026年版】

賃貸住宅の管理戸数ランキング (2025年3月末、回答1,069社) では、大東建託グループが129.4万戸で29年連続の首位です。上位には賃貸住宅を建てて管理まで手がける建築会社系列の管理会社が並びます。ランキングの全体像と、建築会社系列大手・サブリース専業・仲介や管理を担う事業者という主要プレイヤーの事業モデルを整理します。

管理戸数ランキングと主要プレイヤーの類型

2025年3月末の上位15社と、建築会社系列・サブリース専業・仲介管理系の事業モデル

管理戸数ランキングの上位15社を事業モデルで見ると、建築会社系列の管理大手が中心です。賃貸住宅を建てて管理まで一体で手がける大東建託グループ・積水ハウスグループ・大和リビング・東建コーポレーションなどが上位を占めます。これに、空室リスクを引き受けるサブリース専業のレオパレス21、入居者募集や管理を担う仲介・管理系の事業者が続きます。

このランキングは回答した1,069社のなかでの順位で、上位社の戸数を合算しても業界全体の総戸数にはなりません。賃貸住宅の管理は多数の中小事業者で構成される分散的な市場であり、上位は大手の規模感を示すものです。

1. 大東建託グループ
管理戸数
129.4万戸
プレイヤー類型
建築会社系列
2. 積水ハウスグループ
管理戸数
72.1万戸
プレイヤー類型
建築会社系列
3. 大和リビング
管理戸数
67.6万戸
プレイヤー類型
建築会社系列
4. レオパレス21
管理戸数
54.6万戸
プレイヤー類型
サブリース専業
5. 東建コーポレーション
管理戸数
28.2万戸
プレイヤー類型
建築会社系列
6. ハウスメイトグループ
管理戸数
25.8万戸
プレイヤー類型
管理専業
7. 東急住宅リース
管理戸数
14.4万戸
プレイヤー類型
仲介・管理系
8. 長谷工ライブネット
管理戸数
12.7万戸
プレイヤー類型
管理系
9. 旭化成不動産レジデンス
管理戸数
12.7万戸
プレイヤー類型
建築会社系列
10. スターツアメニティー
管理戸数
12.5万戸
プレイヤー類型
仲介・管理系
11. リロパートナーズ
管理戸数
12万戸
プレイヤー類型
仲介・管理系
12. ビレッジハウス・マネジメント
管理戸数
10.8万戸
プレイヤー類型
再生賃貸系
13. JPMC
管理戸数
10.8万戸
プレイヤー類型
サブリース系
14. パナソニックホームズグループ
管理戸数
10.3万戸
プレイヤー類型
建築会社系列
15. ジェイ・エス・ビー
管理戸数
9.9万戸
プレイヤー類型
学生向け賃貸

建築会社系列の管理大手 — 建てて管理する一体型

管理戸数の上位を占めるのは、賃貸住宅の建築から管理までを一体で手がける建築会社系列の管理会社です。首位の大東建託グループは、建設請負と一括借り上げ (サブリース) で建てたアパートを大東建託パートナーズが管理し、管理戸数は129.4万戸に達します。土地所有者に賃貸住宅の建築を提案し、完成後の管理まで請け負う一気通貫のモデルが規模の源泉です。

2位の積水ハウスグループは積水ハウス不動産が管理を担い72.1万戸、3位の大和リビングは大和ハウス工業グループの管理会社で67.6万戸です。いずれも大手住宅メーカーが建てた賃貸住宅を、グループの管理会社が受託する構造です。これらの管理会社は親会社が上場する一方、管理子会社自体は非上場で、戸数は業界紙の調査や親会社の開示で把握されます。

5位の東建コーポレーション(28.2万戸) も建築・管理・ホームメイトによる仲介を一体で展開し、旭化成不動産レジデンスやパナソニックホームズグループも住宅メーカー系の管理大手です。建築会社系列は、新築の供給力と管理戸数の規模を両輪とするため、新設着工が縮小する局面では、既存戸数の管理・運営をいかに効率化するかが課題となります。

サブリース専業 — 空室リスクを引き受けるモデル

4位のレオパレス21(54.6万戸) は、単身者向けアパートを一括借り上げするサブリースを主軸とする事業者です。オーナーから物件を借り上げ、空室の有無にかかわらず一定の賃料を支払うモデルで、入居率は期末で87.57%、契約は法人利用が64.6%を占めます。施工不備問題からの再建途上にあり、法人向けの安定需要を軸に管理戸数を維持しています。

サブリースは、オーナーにとって空室リスクを事業者に移せる利点がある一方、借り上げ賃料の見直しをめぐるトラブルが過去に問題となり、2020年のサブリース新法で規制が整備されました。日本管理センター (JPMC) など、サブリースを軸に管理戸数を伸ばす事業者もあります。サブリースの構造と制度は、関連ページで詳しく扱います。

仲介・管理系 — 募集と管理を担う事業者

建築会社系列やサブリース専業のほかに、入居者の募集や物件の管理を担う仲介・管理系の事業者がランキングに並びます。東急住宅リース(14.4万戸) は東急不動産ホールディングス系、スターツアメニティー(12.5万戸) はピタットハウスを展開するスターツコーポレーションの管理会社、長谷工ライブネットは長谷工グループの賃貸管理会社です。

このほか、転貸を活用したリロパートナーズ (リログループ系)、低家賃の再生賃貸を手がけるビレッジハウス・マネジメント、学生向け賃貸 (UniLife) のジェイ・エス・ビーなど、特定の入居者層や事業手法に特化した管理会社も上位に入ります。賃貸住宅の管理は、建築・サブリース・仲介・特化型といった多様なモデルの事業者が、それぞれの顧客層と強みで分散的に競う市場です。

主要論点

なぜ建築会社系列が管理戸数の上位を占めるのか?

管理戸数ランキングの上位は、大東建託グループ・積水ハウスグループ・大和リビングなど、賃貸住宅を建てて管理まで一体で手がける建築会社系列が占めています。背景には、新築の供給と管理が連動する事業モデルがあります。

建築会社系列は、土地所有者に賃貸住宅の建築を提案し、完成後の管理をそのまま受託します。新しく建てた物件がそのまま管理戸数に積み上がるため、建築の供給力がそのまま管理戸数の規模につながります。大東建託のように一括借り上げ (サブリース) まで含めて請け負う場合、オーナーは建築から運営までを任せられます。

この構造は、新設着工が活発な時期には管理戸数を伸ばしやすい一方、新築の供給が縮小する局面では成長が鈍ります。今後は、積み上がった既存戸数の管理をいかに効率化し、空室を抑えるかが、建築会社系列の管理大手にとっての課題となります。

超分散の市場で、管理戸数の規模はどう効くのか?

賃貸住宅の管理は、多数の中小事業者で構成される分散的な市場です。管理戸数ランキングは回答した1,069社のなかでの順位で、上位社の戸数を足し合わせても業界全体の総戸数にはなりません。それでも、管理戸数の規模は事業者の競争力を左右します。

規模が効く理由は、管理の固定費を分散できることです。管理システム、コールセンター、修繕の発注網などは、戸数が多いほど1戸あたりのコストを下げられます。また、空室対策やリフォームのノウハウ、入居者募集のネットワークも、規模が大きいほど蓄積と効率化が進みます。

一方で、中小の管理会社は、地域密着のきめ細かい対応や、特定の入居者層への特化で差別化します。規模で効率を取る大手と、個性で価値を出す中小が併存するのが、分散的な賃貸管理市場の実態です。人口減少で管理需要の伸びが鈍るなか、規模による効率化の重要性は高まる方向です。

人口減少のなかで管理会社の再編は進むのか?

新設着工が縮小し、賃貸住宅の管理需要の伸びが鈍るなかで、管理会社の事業環境は変化しています。新築の供給に依存する建築会社系列のモデルは、新設着工の減少で成長余地が狭まり、既存戸数の管理・運営へと重心を移す必要があります。

こうした構造変化のなかで、管理戸数を集約する動きがみられます。大東建託が賃貸仲介専業のハウスコムを株式交換で子会社化するように、管理・仲介の機能を取り込む再編が進んでいます。管理システムへの投資余力や、空室対策のノウハウを持つ事業者が、規模を拡大する方向です。

中小の管理会社にとっては、管理システムの高度化や人材確保の負担が増すなか、大手のグループに加わるか、地域や特定層への特化で生き残るかの選択が問われます。管理戸数の規模と、管理の質・効率の両面が、再編の方向を左右します。

中期見通し

近未来1-2年

管理戸数の上位の顔ぶれは大きく変わらない見通しです。建築会社系列の管理大手が首位を維持する一方、新設着工の縮小で各社の戸数の伸びは鈍化します。管理・仲介機能を取り込む再編や、管理システムのデジタル化への投資が進みます。

中期3-5年

新築から既存ストックの管理・運営へ事業の重心が移ります。管理戸数の規模を持つ事業者が、空室対策やリフォーム、入居者向けサービスで差別化を競います。中小管理会社の集約や、大手グループへの加入の動きが続く可能性があります。

長期5-10年

人口・世帯数の減少で管理需要の総量が頭打ちに向かうなか、管理する戸数の「質」が問われます。立地や築年数による物件の二極化が進み、選ばれる物件を多く管理する事業者と、空き家リスクを抱える事業者の差が広がる可能性があります。

よくある質問

賃貸住宅の管理戸数ランキングの1位はどこですか?
全国賃貸住宅新聞の2025年管理戸数ランキング (2025年3月末、回答1,069社) では、大東建託グループが129.4万戸で29年連続の首位です。2位は積水ハウスグループ72.1万戸、3位は大和リビング67.6万戸、4位はレオパレス21の54.6万戸、5位は東建コーポレーション28.2万戸です。
なぜ建築会社系列が上位なのですか?
大東建託・積水ハウス・大和ハウスなどの建築会社系列は、賃貸住宅を建てて管理まで一体で手がけるためです。新しく建てた物件がそのまま管理戸数に積み上がる構造で、建築の供給力が管理戸数の規模につながります。土地所有者に建築を提案し、完成後の管理や一括借り上げまで請け負うモデルが規模の源泉です。
管理戸数ランキングは業界全体を表していますか?
いいえ。ランキングは回答した1,069社のなかでの順位で、上位社の戸数を足し合わせても業界全体の総戸数にはなりません。賃貸住宅の管理は多数の中小事業者で構成される分散的な市場で、ランキングは大手の規模感を示すものと捉える必要があります。
大和リビングや積水ハウス不動産は上場していますか?
これらの管理会社自体は非上場で、親会社が上場しています。大和リビングは大和ハウス工業グループ、積水ハウス不動産は積水ハウスグループの管理会社です。管理戸数は業界紙の調査や親会社の開示で把握されます。直接上場しているのは大東建託・東建コーポレーション・レオパレス21などです。
サブリースと管理の違いは何ですか?
管理 (受託管理) は、オーナーから家賃回収や入居者対応などの業務を委託される形で、空室の損失はオーナーが負います。サブリースは、事業者がオーナーから物件を一括で借り上げ、空室の有無にかかわらず一定の賃料を支払う形で、空室リスクを事業者が引き受けます。レオパレス21はサブリースを主軸とする事業者です。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    全国賃貸住宅新聞 管理戸数ランキング2025 (不動産流通推進センター 不動産業統計集 経由)
  2. 2.
    各社IR (大東建託・レオパレス21・スターツほか) と親会社開示
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