賃貸住宅の市場規模はどの数字で捉えるべきか?
賃貸住宅の市場規模には、集計の取り方が異なる複数の数字があります。民営借家のストックは1,568万戸 (2023年) で既存の貸家の総量を、貸家の新設着工は30.9万戸 (2025年度) で年間の新規供給を、管理戸数は大東建託グループ129.4万戸で企業が受託する戸数を示します。
これらは対象が異なるため、合算して一つの市場規模とすることはできません。例えばストックと着工を足すことは、積み上がった総量とその年のフローを混ぜることになり、意味を持ちません。読者が知りたい論点に応じて、適切な数字を選ぶ必要があります。
業界全体の事業規模を売上で捉えたい場合も、企業全体の連結売上には建設や開発が含まれるため、賃貸事業だけを取り出すには各社のセグメント開示を確認する必要があります。賃貸住宅の市場は、単一の金額ではなく、こうした複数の指標を分けて理解するのが実態に即しています。