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家電量販店の商品構成|分野別販売額の内訳と推移【2026年版】

家電量販店の販売額を商品の分野別にみると、冷蔵庫やエアコンなどの生活家電が2兆669億円と最も大きく、全体の約4割を占めます。2025年は、Windows10のサポート終了に伴うパソコンの買い替えで情報家電が前年比+13.9%、スマートフォンの回復で通信家電が+16.8%と大きく伸び、市場の回復を牽引しました。一方でテレビなどのAV家電は縮小しています。商品分野ごとの内訳と、構成の移り変わりを整理します。

生活家電(2025年)
2.07兆円
冷蔵庫・洗濯機・エアコン・調理家電など。商品分野で最大、構成比は約4割(20,669億円)
出典: 経済産業省「商業動態統計調査」
情報家電(2025年)
1.08兆円
パソコン・タブレット等。Windows10のサポート終了に伴う買い替えで前年比+13.9%(10,790億円)
出典: 経済産業省「商業動態統計調査」
通信家電(2025年)
4,994億円
スマートフォン等。需要の回復で前年比+16.8%
出典: 経済産業省「商業動態統計調査」
AV家電(2025年)
5,257億円
テレビ・録画機器・オーディオ等。買い替え需要の一巡と価格下落で前年比-5.5%
出典: 経済産業省「商業動態統計調査」

家電大型専門店の商品分野別販売額の推移(2014-2025年、億円)

経済産業省 商業動態統計(量販チャネル)。生活家電・情報家電・AV家電・通信家電・カメラ類の5分野と、玩具・日用品など家電以外の「その他」。各分野は四捨五入のため合計が商品販売額計とわずかにずれる場合がある。なお2020年に調査対象企業の見直しがあり、それ以前と以降では集計対象が一部異なる
読み解き

分野別の構成をみると、生活家電が一貫して最大の分野で、近年は2兆円前後で安定しています。情報家電(パソコン等)は年による変動が大きく、2025年はWindows10のサポート終了に伴う買い替えで大きく増えました。通信家電(スマートフォン等)は緩やかに比重を高めています。一方、AV家電(テレビ等)は2014年の約6,200億円から2025年の約5,257億円へと縮小し、カメラ類も小さな分野にとどまっています。家電量販店が扱う商品の中心が、テレビなどのAVから、生活家電とパソコン・スマートフォンへと移ってきたことがわかります。なお2020年3月に調査対象企業の見直しがあったため、それ以前の年と単純に比較する際は注意が必要です。

このグラフに関連するトピック

商品分野別の販売額・構成比・前年比(2025年)

経済産業省 商業動態統計(家電大型専門店)。構成比は商品販売額計に占める割合。「その他」は玩具・日用品など家電以外の商品で、計から5分野を差し引いた額
読み解き

2025年の販売額は商品販売額計で4兆9,214億円でした。生活家電が20,669億円(構成比約42%)と最大で、次いで情報家電が10,790億円(同約22%)です。前年比でみると、情報家電が+13.9%、通信家電が+16.8%と大きく伸び、市場全体の回復を牽引しました。一方でAV家電は-5.5%と縮小しています。家電以外の玩具・日用品などの「その他」は約6,112億円で、全体の1割強を占めます。情報家電と通信家電の伸びには、サポート終了や猛暑といった一時的・季節的な要因が含まれており、その持続性が今後の焦点です。

主要論点

なぜ生活家電が、最大の商品分野なのか?

家電量販店の商品分野で最も大きいのは生活家電で、2025年は2兆669億円と全体の約4割を占めます。冷蔵庫・洗濯機・エアコンといった白物家電や、調理・美容家電などが含まれます。

生活家電が大きい理由は、生活に欠かせない買い替え需要が安定して存在することです。これらの製品は壊れたら買い替える必要があり、景気や流行に左右されにくい底堅い需要があります。加えて、エアコンのように季節性の強い製品もあり、2025年のように記録的な猛暑があると販売が押し上げられます。

また、生活家電は単価が比較的高く、設置や工事を伴う製品も多いため、店舗での相談や設置サービスとの相性がよい分野でもあります。価格競争が厳しいなかでも、設置・延長保証などのサービスを付けやすく、家電量販店にとって収益の柱となっています。

2025年に情報家電・通信家電が伸びた勢いは、続くのか?

2025年の販売額の回復は、情報家電と通信家電の伸びに支えられました。情報家電(パソコン等)は前年比+13.9%、通信家電(スマートフォン等)は+16.8%と、いずれも大きく伸びています。

ただし、この伸びには一時的・季節的な要因が含まれます。情報家電の伸びは、Windows10のサポートが2025年に終了することを控えたパソコンの買い替えによるものです。買い替えが一巡すれば、その反動で需要が落ち込む可能性があります。通信家電も、スマートフォンの買い替えサイクルや新機種の動向に左右されます。

このため、2025年の勢いがそのまま続くとは限りません。各社にとっては、一時的な需要が一巡したあと、生活家電の安定した需要や、新しい製品分野(ゲーム機・ウェアラブル等)の動向で販売額をどう維持するかが課題となります。

テレビなどのAV家電の縮小は、何を意味するのか?

テレビや録画機器などのAV家電は、2014年の約6,200億円から2025年の約5,257億円へと縮小が続いています。2025年も前年比-5.5%と減少しました。

背景には、薄型テレビの買い替え需要の一巡価格の下落があります。各家庭への薄型テレビの普及が一巡し、買い替えの周期も長いため、台数が伸びにくくなっています。加えて、大型・高画質のテレビでも価格が下がり、1台あたりの単価が下がっていることが、金額ベースの縮小につながっています。録画機器や音響機器も、スマートフォンや配信サービスの普及で需要が移っています。

この結果、家電量販店が扱う商品の中心は、テレビなどのAVから、生活家電・パソコン・スマートフォンへと移ってきました。AV分野では、ヘッドホンやゲーム関連など、縮小するテレビとは異なる需要をどう取り込むかが課題になっています。

中期見通し

近未来1-2年

2025年に情報家電・通信家電を押し上げたパソコンの買い替えや猛暑によるエアコン需要が一巡し、その反動で販売額が伸び悩む分野が出る可能性があります。生活家電の安定した買い替え需要が下支えとなる一方、AV家電の縮小は続く見通しで、分野ごとの強弱がはっきりする展開が予想されます。

中期3-5年

人口減少と買い替え中心の需要のなかで、商品分野の構成は緩やかに変化していきます。生活家電が中心であり続ける一方、ゲーム機・ウェアラブル端末・スマート家電など、新しい製品分野の伸びが市場の成長を左右します。各社は、季節性や一時的な需要に頼らず、安定した分野とサービスで収益を確保することが課題となります。

長期

長期では、家電そのものの技術革新や新しい製品分野の登場が、商品構成を大きく変える可能性があります。AIを搭載した家電や、住宅と一体化したスマート機器などが新たな需要を生むかが焦点です。家電量販店が扱う商品の幅と、各分野の動向を見極めることが、品ぞろえや売り場づくりの前提となります。

よくある質問

家電量販店で最も売れている商品分野は何ですか?
経済産業省の商業動態統計によると、家電大型専門店で最も販売額が大きい分野は生活家電で、2025年は2兆669億円と全体の約4割を占めます。冷蔵庫・洗濯機・エアコンといった白物家電や、調理・美容家電などが含まれます。次いで大きいのが、パソコン・タブレットなどの情報家電(1兆790億円)です。
2025年に伸びた家電の分野はどこですか?
2025年は、情報家電が前年比+13.9%、通信家電が+16.8%と大きく伸びました。情報家電の伸びはWindows10のサポート終了に伴うパソコンの買い替え、通信家電の伸びはスマートフォンの需要回復によるものです。記録的な猛暑によるエアコン需要も、生活家電を下支えしました。
テレビ(AV家電)の販売はどうなっていますか?
テレビや録画機器などのAV家電は縮小が続いており、2025年は前年比-5.5%と減少しました。薄型テレビの買い替え需要が一巡したことと、大型・高画質テレビでも価格が下落して1台あたりの単価が下がっていることが背景です。家電量販店が扱う商品の中心は、AVから生活家電・パソコン・スマートフォンへと移ってきています。
「その他」にはどんな商品が含まれますか?
家電量販店は、家電のほかに玩具・ホビー用品や日用品、ゲームソフトなどの家電以外の商品も扱っています。商業動態統計では、これらが生活家電・情報家電・AV家電・通信家電・カメラ類の5分野に含まれない「その他」となり、2025年は約6,112億円で販売額全体の1割強を占めます。上新電機の玩具専門店「キッズランド」のように、家電以外の品ぞろえに力を入れる例もあります。
GfKの市場区分と商業動態統計の分野は同じですか?
異なります。本ページの分野は経済産業省の商業動態統計(家電大型専門店という量販チャネルが対象)によるものです。調査会社GfK・NIQは家電・IT市場を全チャネル(店頭+ネット通販+その他)で捉え、生活家電・AV・IT/オフィス・テレコム・イメージングの5区分で動向を示しています。対象とする範囲も区分の分け方も異なるため、両者の数字を直接比較することはできません。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    経済産業省「商業動態統計調査」(家電大型専門店 商品別販売額)
  2. 2.
    GfK・NIQ Japan「家電・IT市場動向」
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