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ホームセンターの市場規模|販売額と店舗数の推移【2026年版】

日本のホームセンター業界の商品販売額は、経済産業省の商業動態統計で2025年に3兆3,917億円(前年比▲0.2%)でした。コロナ下の2020年に3兆4,964億円まで伸びた後は反動で頭打ちとなり、ほぼ横ばいで推移しています。一方で店舗数は増え続け、日本DIY・ホームセンター協会の全国推計では2024年度末に5,020店と5,000店を超えました。市場が伸び悩むなかで店舗数が増えるオーバーストアの状態にあります。商品販売額と店舗数の推移、2つの店舗数の集計範囲の違いを順に整理します。

商品販売額(2025年)
3.39兆円
経済産業省 商業動態統計(事業所ベース)、3兆3,917億円、前年比▲0.2%
出典: 経済産業省「商業動態統計調査」
店舗数(2025年)
4,563
経済産業省 商業動態統計(事業所ベース)の調査対象店舗数
出典: 経済産業省「商業動態統計調査」
店舗数(2024年度末)
5,020
日本DIY・ホームセンター協会の全国推計、初めて5,000店を突破
出典: 日本DIY・ホームセンター協会
コロナ下のピーク(2020年)
3.50兆円
商業動態 暦年ベース、3兆4,964億円(年度ベースでは2020年度に3兆5,211億円)
出典: 経済産業省「商業動態統計調査」

ホームセンター商品販売額の推移(2014-2025年、兆円)

経済産業省 商業動態統計(事業所ベース)。2019年にかけての微減から、コロナ下の2020年に3.50兆円へ急増、その後は反動で頭打ち
読み解き

ホームセンターの商品販売額は、2014年の約3兆3,452億円から2019年の3兆2,748億円にかけて、人口減少や異業種との競合を背景にやや減少していました。流れが変わったのが2020年で、コロナ下の巣ごもり需要によってDIYや園芸・家庭用品が伸び、3兆4,964億円へと一気に拡大しました。

しかしこの伸びは一時的な特需の側面が強く、2021年以降は反動で需要が落ち着きました。近年は3兆3,000億〜3兆4,000億円台での横ばいが続き、2025年は3兆3,917億円(前年比▲0.2%)と、ほぼ前年並みの頭打ちとなっています。市場全体が大きく伸びる局面ではなくなり、各社は商品開発や付加価値の高い領域で売上を確保する段階に入っています。

このグラフに関連するトピック

ホームセンター店舗数の推移(2014-2025年、店)

経済産業省 商業動態統計(事業所ベース)。2014年の4,124店から2025年の4,563店へ、市場が頭打ちのなかでも増加
読み解き

店舗数は、商業動態統計の事業所ベースで2014年の4,124店から2025年の4,563店へと、一貫して増え続けています。協会の全国推計でも2024年度末に5,020店と5,000店を超えました。

注目したいのは、前のグラフで見た商品販売額がほぼ横ばいで頭打ちとなる一方で、店舗数は増え続けている点です。市場全体のパイが大きくならないなかで店舗数だけが増えると、1店舗あたりの売上は薄まりやすくなります。このオーバーストア(出店余地が乏しくなった状態)のもとで、各社の競争は新規出店による拡大から、既存店の建て替えや立地の見直し、プロ需要・専門領域の強化による1店舗あたりの収益力の向上へと軸足を移しています。

2つの店舗数の対象範囲(集計範囲の違い)

店舗数には協会の全国推計と商業動態統計の事業所ベースの2つがあり、対象とする店舗の範囲が異なるため水準に差がある
読み解き

ホームセンターの店舗数としてよく使われる数字には、日本DIY・ホームセンター協会の全国推計(2024年度末で5,020店)と、経済産業省の商業動態統計が調査する事業所ベースの数字(2025年で4,563店)の2つがあります。

両者の水準が異なるのは、対象とする店舗の範囲が違うためです。協会は全国のホームセンターを幅広く推計するのに対し、商業動態統計は調査の対象とした事業所を集計するため、母集団に差が出ます。一方で市場規模の金額については、媒体でよく使われる約3.4兆円が商業動態統計の数字とほぼ一致しており、金額の水準に大きな差はありません。数字を引用するときは、どの統計の店舗数かを確認することが大切です。

主要論点

店舗数が増え続けるのに、市場が頭打ちなのはなぜか?

ホームセンターの商品販売額は、コロナ下の2020年に3兆4,964億円まで伸びた後、反動で需要が落ち着き、2025年は3兆3,917億円(前年比▲0.2%)とほぼ横ばいの頭打ちとなっています。一方で店舗数は事業所ベースで2014年の4,124店から2025年の4,563店へ、協会推計でも5,020店へと増え続けています。

市場全体が大きく伸びないなかで店舗数だけが増えると、1店舗あたりの売上は薄まりやすくなります。これがオーバーストア(出店余地が乏しくなった状態)と呼ばれる構図です。背景には、人口減少に加えて、ドラッグストア・ネット通販・100円ショップなど異業種との競合があり、日用品や園芸などホームセンターと取り扱いが重なる商品で需要が分散していることがあります。

このため各社の戦略は、新規出店による量的な拡大から、既存店の収益力をどう高めるかへと移っています。市場規模の伸びが乏しい局面では、店舗数よりも1店舗あたりの売上や利益の動きを見ることが、業界の実態を読むうえで重要になります。

なぜホームセンターの店舗数の数字が2つあるのか?

ホームセンターの店舗数には、日本DIY・ホームセンター協会の全国推計(2024年度末で5,020店)と、経済産業省の商業動態統計が事業所を対象に調査した数字(2025年で4,563店)の2つがよく使われます。両者の水準が異なるのは、対象とする店舗の範囲が違うためです。

協会は全国のホームセンターを幅広く推計しており、5,000店を超えるという数字は業界の規模感を示すときによく引用されます。一方、商業動態統計は調査の対象とした事業所を集計するもので、母集団が異なるため数値が小さく出ます。どちらが正しいというより、集計の枠組みが違うと理解するのが適切です。

市場規模の金額については、媒体でよく使われる約3.4兆円が商業動態統計とほぼ一致しており、店舗数ほどの差はありません。本ページでは、長期の推移がわかる商業動態統計を中心に、協会の全国推計を店舗数の代表値として併せて示しています。

成熟・頭打ちの市場で、ホームセンターはどこに成長を求めているのか?

市場規模が3兆3,000億〜3兆4,000億円台で頭打ちとなり、店舗数も飽和するなかで、ホームセンター各社は新規出店による拡大から、付加価値の高い領域の深掘りへと軸足を移しています。

第1の柱は、職人・工務店・農家などの事業者向け(プロ)需要です。これらの顧客は来店頻度と購入単価が高く、コーナン商事の「コーナンPRO」やアークランズのスーパービバホーム、コメリの農業資材などが取り込みを進めています。第2の柱は、プライベートブランドと商品開発で、原価高のなかで利益率を支える役割を担っています。第3の柱は、園芸・農業・ペットなどの専門領域で、DIY用品・家庭用品とあわせた幅広い品ぞろえが集客の基盤となっています。

さらに、オーバーストアのもとで規模を確保し専門性を補完する動きとして、アークランズとジョイフル本田の経営統合のような業界再編も進んでいます。出店の量から、1店舗あたりの収益力と専門性の質へと、競争の軸が移っているのが成熟期のホームセンターの特徴です。

中期見通し

近未来1-2年

商品販売額は3兆3,000億〜3兆4,000億円台での横ばいが続くとみられます。コロナ下の特需の反動が一巡し、原価高による価格改定が金額を下支えする一方、数量ベースの需要は伸びにくい状況です。各社は新規出店を絞り、既存店の建て替えやプロ向け・専門領域の強化で1店舗あたりの収益力を高める動きを進める見通しです。

中期3-5年

中期では、オーバーストアと人口減少のなかで、不採算店の見直しや経営統合による再編が進むとみられます。アークランズとジョイフル本田の統合のように、規模の確保と品ぞろえ・物流・専門性の補完を狙う動きが、上位グループの顔ぶれと競争環境を変える可能性があります。

長期

長期では、人口減少と高齢化が国内の需要の基調を決めます。DIY・園芸・プロ需要といった専門領域の強化、プライベートブランドによる差別化、ネット通販との使い分けが、成熟市場での成長余地を左右する見通しです。市場規模を読む際は、商業動態統計(事業所ベース)と協会(全国推計)の店舗数の対象範囲の違いを踏まえることが前提となります。

よくある質問

ホームセンター業界の市場規模はどのくらいですか?
経済産業省の商業動態統計によると、ホームセンターの商品販売額は2025年に3兆3,917億円(前年比▲0.2%)です。媒体でよく使われる約3.4兆円もこの数字とほぼ一致します。コロナ下の2020年に3兆4,964億円まで伸びた後は反動で頭打ちとなり、近年はほぼ横ばいで推移しています。
ホームセンターの店舗数は全国で何店ありますか?
日本DIY・ホームセンター協会の全国推計では、2024年度末の店舗数は5,020店で、初めて5,000店を超えました。一方、経済産業省の商業動態統計が調査する事業所ベースでは2025年に4,563店です。両者は対象とする店舗の範囲が異なるため、数値の水準が異なります。
ホームセンター市場はなぜ頭打ちなのですか?
コロナ下の2020年に巣ごもり需要でDIYや園芸が伸び、市場は3兆4,964億円(年度ベースでは2020年度に3兆5,211億円)まで拡大しましたが、その後は反動で需要が落ち着きました。加えて店舗数が5,000店を超えてオーバーストアとなり、出店余地が乏しくなっています。人口減少や、ドラッグストア・ネット通販・100円ショップなど異業種との競合も、市場が伸び悩む背景です。
オーバーストアとはどういう意味ですか?
市場規模が伸び悩むなかで店舗数が増え続け、出店の余地が乏しくなった状態を指します。ホームセンターでは商品販売額が3兆3,000億〜3兆4,000億円台で頭打ちとなる一方、店舗数は事業所ベースで4,563店、協会の全国推計で5,020店まで増えています。1店舗あたりの売上が薄まりやすくなるため、各社は新規出店よりも既存店の収益力強化に軸足を移しています。
ホームセンターの店舗数の数字が統計によって違うのはなぜですか?
日本DIY・ホームセンター協会の全国推計(5,020店、2024年度末)と、経済産業省の商業動態統計の事業所ベース(4,563店、2025年)では、対象とする店舗の範囲が異なります。協会は全国のホームセンターを幅広く推計し、商業動態統計は調査対象の事業所を集計するため、母集団に差が出ます。市場規模の金額については両者の差は小さく、約3.4兆円でほぼ一致します。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    経済産業省「商業動態統計調査」(ホームセンター商品販売額・店舗数)
  2. 2.
    日本DIY・ホームセンター協会(年間総売上高・店舗数の推計)
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