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食品スーパーの市場規模|店舗数と既存店前年比の推移【2026年版】

日本の食品スーパーの市場規模は、3つのスーパーマーケット協会の推計で2025年に総販売額約26.6兆円、全国23,264店、818社の規模です。生鮮食品を中心に日々の食卓を支える生活インフラ業態で、店舗数は前年から232店増えました。既存店の前年比は新型コロナの巣ごもり需要とその反動を経て、近年は物価上昇を背景に回復が続いています。市場規模・店舗網の現在地、売場規模別・年商別の内訳、既存店前年比の推移まで順に整理します。

総販売額(2025年)
約26.6兆円
スーパーマーケット3協会の推計(食品スーパー)。前年版の約25.4兆円から増加
出典: スーパーマーケット白書2026「数字でみるスーパーマーケット2025」
店舗数(2025年)
23,264
前年比+232店。中型店16,138店が最多
出典: スーパーマーケット白書2026「数字でみるスーパーマーケット2025」
企業数(2025年)
818
食品の売上構成比が50%以上の食品スーパーを集計
出典: スーパーマーケット白書2026「数字でみるスーパーマーケット2025」
既存店前年比(2025年)
102.8
前年=100。全店ベースは103.9、物価上昇を背景に回復基調
出典: スーパーマーケット販売統計調査(3協会、月次パネル)

売場規模別の店舗数(2025年、店)

大型店・中型店・小型店の3区分。合算が全店舗数23,264店にあたる
読み解き

食品スーパーの店舗23,264店を売場規模で分けると、最も多いのは中型店の16,138店(構成比69.4%)で、全体の約7割を占めます。次いで小型店が5,322店(22.9%)、大型店が1,804店(7.8%)です。

地域の住宅地に根ざした中規模の店舗が中心であることが、売場規模の分布からわかります。生鮮食品の調達や物流が地域ごとに重要なため、特定の地盤で中規模店を多店舗展開する企業が多く、全国を一社で寡占する構造にはなっていません。

年商別の企業数構成比(2025年、%)

食品スーパー企業を年間の売上規模で分けた構成比。年商50億円以下の中小事業者が多くを占める
読み解き

企業数を年間の売上規模で分けると、最も多いのは年商11〜50億円の37.4%で、10億円以下(6.0%)と合わせると年商50億円以下が約43.4%を占めます。一方で年商500億円超の企業は15.8%にとどまります。

食品スーパーは、上場する大手チェーンから一県内で数店を営む中小事業者まで、規模の幅が大きい業態です。中小の事業者が数のうえで多数を占めることは、地域ごとに地盤を分けて競争する地域分散型の構造を裏づけています。

主要論点

食品スーパーの市場規模はどのくらいですか?

食品スーパーの総販売額は、2025年に約26.6兆円です(スーパーマーケット3協会の推計)。対象は、セルフサービス方式で、食品の売上構成比が50%以上の食品スーパーで、企業数は818社、店舗数は23,264店にのぼります。

注意したいのは、「スーパー」の市場規模には集計範囲の異なる数字がある点です。経済産業省の商業動態統計が示す「スーパー」は、売場面積を基準とし、衣料品や住関連も扱う総合スーパー(GMS)を含む広い範囲です。本ページの26.6兆円は食品スーパーに絞った推計のため、商業動態統計の数字とは水準が異なります。

市場規模を引用するときは、食品スーパーに絞った数字か、総合スーパーを含む広い「スーパー」の数字かを確認する必要があります。両者は対象とする店舗の範囲が違うため、単純に比べたり足し合わせたりはできません。

なぜ近年「増収」が続いているのですか?

既存店の前年比(前年から営業している店舗の比較)を長期で見ると、新型コロナ前の2019年は98.7と前年を下回っていました。2020年は巣ごもり需要で105.0へ急伸し、2021年はその反動で98.7へ戻りました。

2022年以降は、食品の値上げによる客単価の上昇を背景に回復し、既存店前年比は2023年102.6・2024年103.0・2025年102.8と前年超えが続いています。新規出店を含む全店ベースはこれを上回り、2025年は103.9でした。近年の「増収」は、客数の大幅な増加よりも、物価上昇のもとでの客単価(買い物1回あたりの金額)の上昇が主な背景とみられます。

ただし、増収が必ずしも増益を意味しない点には注意が必要です。仕入原価・人件費・エネルギー費の上昇により、売上が伸びても利益が減る「増収減益」や赤字も見られます。値上げ局面で客数をどう保つかが各社の収益を左右します。

店舗数は飽和したのですか? 業界の構造はどうなっていますか?

店舗数は2025年に23,264店で、前年から232店増えました。全店ベースの前年比が既存店を上回っていることからも、純増の出店が続いていることがわかります。一方で人口減少を背景に、出店の余地は地域によって差が出始めています。

業界の構造は、特定の企業が全国を寡占するのではなく、地盤を分けた地域分散型です。店舗は中型店が69.4%と約7割を占め、地域の住宅地に根ざした中規模店が中心です。企業数では年商50億円以下の中小事業者が約43.4%を占め、規模の幅が大きいことも特徴です。

生鮮食品の調達・物流が地域ごとに重要なため、各社は地盤とする地域で調達網と店舗運営を磨いてきました。近年は仕入や物流の効率を高めるための統合・連合の動きも進んでおり、地域分散を保ちながら規模の効率を追う再編が論点になっています。

中期見通し

近未来1-2年

物価上昇のもとで、客単価の上昇が増収を支える構図が続くとみられます。既存店前年比は2024年103.0・2025年102.8と前年超えが続いており、回復基調は維持されています。一方で、仕入原価や人件費の上昇が続くなか、値上げに対する客数の反応が各社の収益を左右します。

中期3-5年

人口減少を背景に客数の大幅な増加は見込みにくく、1店舗あたりの収益力をどう高めるかが焦点です。生鮮・惣菜(中食、持ち帰って食べる調理品)やプライベートブランドといった付加価値商品の強化、店舗の省人化、地域連合や経営統合による調達・物流の効率化が、市場の中心テーマになる見通しです。

長期

長期では、人口減少と高齢化が国内の食品需要の基調を決めます。高齢者や過疎地域の買い物のしやすさ(食品アクセス)への対応や、ネットスーパーなどの新しい売り方が、生活インフラとしての食品スーパーの役割を左右します。市場規模を読む際は、食品スーパーに絞った推計か、総合スーパーを含む広い「スーパー」かという集計範囲の違いを踏まえることが前提となります。

よくある質問

食品スーパーの市場規模はどのくらいですか?
スーパーマーケット3協会の推計で、2025年の総販売額は約26.6兆円です。対象は食品の売上構成比が50%以上の食品スーパーで、企業数は818社、店舗数は23,264店です。総合スーパー(GMS)を含む経済産業省の商業動態統計の「スーパー」とは集計範囲が異なります。
食品スーパーは全国に何店ありますか?
スーパーマーケット白書2026(数字でみるスーパーマーケット2025)では23,264店で、前年から232店増えました。売場規模別では中型店が16,138店(約7割)で最も多く、小型店5,322店、大型店1,804店が続きます。
データはいつの数字で、どのくらいの頻度で更新されますか?
総販売額・店舗数・企業数はスーパーマーケット白書(数字でみるスーパーマーケット)で年1回公表され、最新は2025年実績です。既存店・全店の前年比は3協会の販売統計調査(月次パネル)で、2025年まで取得できます。年に一度更新されるため、最新年の数字を確認することが大切です。
経済産業省「商業動態統計」のスーパーの数字と違うのはなぜですか?
3協会の推計は、食品の売上構成比が50%以上の食品スーパーを対象としています。一方、経済産業省の商業動態統計の「スーパー」は売場面積を基準とし、衣料品・住関連も扱う総合スーパー(GMS)を含む広い範囲です。対象とする店舗の範囲が異なるため水準に差があり、単純に比べたり足し合わせたりはできません。
「既存店前年比」と「全店前年比」は何が違いますか?
既存店前年比は、前年から継続して営業している店舗だけを比べた前年比で、出店・閉店の影響を除いた「中身」の伸びを示します。全店前年比は新規出店を含む全店舗ベースです。2025年は既存店102.8に対して全店が103.9と高く、その差が新規出店による上乗せにあたります。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    スーパーマーケット白書2026(全国・日本・オール日本スーパーマーケット協会)
  2. 2.
    スーパーマーケット販売統計調査(3協会、月次パネル)
  3. 3.
    経済産業省「商業動態統計調査」(参考)
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