洋上風力は、本当にマリコンの事業を変える成長領域なのか?
海洋土木の需要は公共の港湾整備が中心で、国内では大きく伸びにくい構造です。そこに加わった洋上風力は、海に風車を据え付ける大規模な工事を伴い、海底の地盤改良や基礎・風車の据付という海洋土木の技術がそのまま生きます。公共依存の事業構成に、民間発の新たな柱を加える構造的な成長領域といえます。
一方で、期待だけで語れない面もあります。公募での事業者選定から運転開始までには数年のタイムラグがあり、工事量は段階的にしか立ち上がりません。大型の海上工事は工期や採算の変動も大きく、SEP船や技能者を確保できるかが受注の鍵です。
したがって、洋上風力は中長期の成長領域である一方、短期の業績を一気に押し上げるものではありません。基地港湾やSEP船といったインフラへの投資を先行させながら、公共の港湾整備という既存の柱と両輪で取り組む構図になっています。