なぜ2024年度の完成工事高は減少したのか?
電気工事業の2024年度の完成工事高は約11兆9,623億円で、前年度比9.2%減でした。ただしこれは水準が下がったというより、2023年度に大型案件が重なって前年度比14.4%増の約13兆1,797億円まで伸びた反動という側面が強いものです。新しい集計方法での5年間を見ると、完成工事高は11〜13兆円台のレンジで推移しています。
電気工事業の完成工事高は、大型の建築・設備工事の進捗に左右されやすい構造です。工場やデータセンター、再開発ビルなどの大型案件は工期が複数年にわたり、完成のタイミングで売上として計上されます。このため単年では、どの案件が完成期を迎えるかによって金額が上下します。
一方、長期の底流には建物の電化・高機能化があります。電力を多く使う施設の増加や、既存設備の更新需要が、電気工事の裾野を広げています。単年の増減は大型案件の進捗によるもので、需要そのものが縮小しているわけではない点が読み解きの要点です。