中小企業金融はどう変わるか?
2026年5月導入の企業価値担保権 (事業全体を担保化する新担保制度で、不動産担保に依存しない事業性融資を促進する仕組み) が、中小企業金融の構造を変える可能性が大きい論点です。従来の中小企業融資は不動産担保と経営者保証が主流で、これが融資ボリュームを制約してきました。
変化は3軸で進みます。①動産担保融資 (在庫・機械・売掛金等の動産を担保) と企業価値担保 (事業全体) の活用で担保不足企業への融資拡大となる担保概念の拡張、②2020年代から経営者個人保証なし融資が拡大しており、企業価値担保権で更に加速する経営者保証ガイドライン、③日本政策金融公庫・商工中金・日本政策投資銀行 (DBJ) が中小企業向けで補完する政府系金融との役割分担、です。
業界戦略への示唆: 地銀協61行は業態構造ページで定義したリレーションシップバンキングを活かして企業価値担保権の運用に強みがあり、メガバンク3グループはシステム+データ分析で広域展開、信金は地域職域特化型を維持、と業態別の戦略差が明確化します。中期で中小企業融資ボリュームは拡大が見込まれ、特に成長企業向け融資が伸びる構造です (中小企業庁 中小企業白書 + 金融行政方針2025地域金融力強化プラン参照) 。