受注の階層構造 — 発注者・元請・下請
建設工事は、発注者(施主)から工事を直接請け負う元請と、その元請から工事の一部を請け負う下請という階層で施工されます。設備工事業の令和6年度の元請比率は51.7%で、元請と下請がおおむね半々です。建物やインフラ全体を請け負う総合工事業の元請比率(70.7%)より低いのは、設備工事の多くが、元請のゼネコンが請け負った建物の一部として、その下請で施工されるためです。
ここでいう下請は、質の劣る工事という意味ではありません。ビルやマンションの建設では、ゼネコンが建物全体を請け負い、その建物に不可欠な空調・給排水衛生などの設備を、専門の設備会社が下請として施工します。つまり下請の完成工事高の多くは、ゼネコンが請け負った建築工事の設備部分を担う、実体のある設備施工です。一方、工場やデータセンターのように設備そのものが主役の施設では、発注者が設備会社に直接発注することも多く、その分は元請として計上されます。