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スキンケアの市場規模|化粧水・美容液など品目別の内訳と国内出荷の推移【2026年版】

日本のスキンケア市場は、メーカー出荷金額ベースで2025年度に1兆2,220億円となり、化粧品市場で最大のカテゴリ(全体の46.2%)です。国内で生産された皮膚用化粧品の出荷額は2025年に6,293億円で、品目別では美容液と化粧水が二大品目です。この国内出荷額はコロナ前の2019年から大きく落ち込み、持ち直しは続くものの回復は道半ばです。本ページでは、スキンケアの市場規模、品目別の内訳、国内出荷の推移、集計範囲による違いを順に整理します。

スキンケア市場規模(2025年度)
1.2兆円
メーカー出荷金額ベース、12,220億円、化粧品で最大カテゴリ
出典: 矢野経済研究所 化粧品市場に関する調査(2026年)
化粧品に占める割合(2025年度)
46.2%
メーカー出荷ベース、化粧品市場の約半分を占める最大カテゴリ
出典: 矢野経済研究所 化粧品市場に関する調査(2026年)
皮膚用化粧品の出荷額(2025年)
6,293億円
経済産業省、国内生産分のみ・輸入を含まない、コロナ前(2019年)の約70.9%
出典: 経済産業省 生産動態統計 化学工業統計
最大品目・美容液(2025年)
1,219億円
皮膚用化粧品の約19.4%、化粧水(1,204億円)と並ぶ二大品目、経産国内出荷ベース
出典: 経済産業省 生産動態統計 化学工業統計

スキンケア(皮膚用化粧品)の国内出荷額の推移(2017-2025年、億円)

経済産業省の生産動態統計(国内で生産された皮膚用化粧品の工場出荷、輸入を含まない)。2019年8,876億円から2025年は6,293億円でコロナ前の約70.9%
単位: 億円
02,5005,0007,50010,0007,788178,494188,876197,770207,052215,685225,678236,116246,29325
出典: 経済産業省 生産動態統計 化学工業統計(皮膚用化粧品、国内出荷額、2017-2025年)
年201720182019202020212022202320242025
国内出荷額(億円)7,7888,4948,8767,7707,0525,6855,6786,1166,293
前年比—+9.1%+4.5%-12.5%-9.2%-19.4%-0.1%+7.7%+2.9%
読み解き

この系列は、経済産業省の生産動態統計による国内で生産された皮膚用化粧品の出荷額です。国内の工場から出荷された金額で、輸入品は含みません。前掲のメーカー出荷ベース(矢野経済、輸入を含む)とは集計の対象範囲が異なります。出荷額は2019年の8,876億円をピークに、訪日客の購入(インバウンド)の急減や中国のゼロコロナ政策の影響もあって2020年から2023年にかけて段階的に低下し、2022年から2023年に約5,680億円の底をつけました。2024年の6,116億円、2025年の6,293億円と2年続けて持ち直したものの、コロナ前の約70.9%の水準にとどまります。

スキンケアは化粧品市場で最大のカテゴリであり、メーカー出荷ベースのスキンケア市場は前回調査の2024年度1兆1,950億円から2025年度1兆2,220億円へ拡大し、化粧品市場全体も2024年度2兆5,800億円から2025年度2兆6,430億円(前年度比+2.4%)へ伸びています。それとは対照的に、国内で生産された皮膚用化粧品の出荷はコロナ前を回復していません。市場の拡大を支える需要が、訪日客の購入や輸入プレステージブランドの販売、製品の高単価化に向かい、必ずしも国内生産の回復には結びついていないことがうかがえます。

このグラフに関連するトピック

スキンケア(皮膚用化粧品)の品目別の内訳(2025年、億円)

経済産業省の国内出荷額ベース。美容液と化粧水が二大品目で、洗顔料・クレンジング・クリームが続く
項目出荷額(億円)構成比シェア
美容液1,21919.4%
化粧水1,20419.1%
洗顔料79312.6%
クレンジング71911.4%
モイスチャークリーム69211.0%
乳液6159.8%
その他5729.1%
パック2213.5%
男性用スキンケア2043.2%
マッサージ・コールドクリーム540.9%
皮膚用化粧品計(国内出荷ベース)6,293100.0%
読み解き

国内で生産された皮膚用化粧品6,293億円のうち、最も大きいのは美容液で1,219億円(約19.4%)、次いで化粧水が1,204億円(約19.1%)で、この二大品目で全体の約38.5%を占めます。2024年は化粧水(1,243億円)が美容液(1,197億円)を上回っていましたが、2025年は美容液が1,219億円へ伸びる一方で化粧水が1,204億円へ減り、順位が入れ替わりました。肌に水分や美容成分を与える基礎化粧品が市場の中心で、とくに美容液は機能性を訴える高単価品が伸びを支えています。次いで洗顔料・クレンジングといった洗浄系、モイスチャークリームや乳液が続きます。

パックや、洗顔・保湿を中心とした男性向けのスキンケアも一定の規模があります。各品目はドラッグストアや百貨店、ECなど幅広いチャネルで販売されています。

集計範囲によるスキンケア市場規模の違い

同じ「スキンケア市場」でも、何を集計するかで金額が変わる。メーカー出荷ベース(2025年度)と国内生産ベース(2025年)の2系統
メーカー出荷ベース
市場規模
1兆2,220億円(2025年度)
集計の範囲(含むもの)
ブランドメーカーの出荷額。薬用化粧品(医薬部外品)や輸入ブランドも含む。年度ベース
出典
矢野経済研究所
国内出荷(生産)ベース
市場規模
6,293億円(2025年)
集計の範囲(含むもの)
国内で生産された皮膚用化粧品の工場出荷額。輸入品は含まない。暦年ベース
出典
経済産業省 生産動態統計
読み解き

スキンケアの市場規模として使われる数字は、何を集計するかで金額が変わります。メーカー出荷ベース(矢野経済)は2025年度に1兆2,220億円で、ブランドメーカーの出荷額に薬用化粧品(医薬部外品)や輸入ブランドを含む広めの範囲です。一方、経済産業省の国内出荷額は2025年に6,293億円で、国内で生産された分のみ・輸入を含まないため小さくなります。

両者に約1.9倍の差があるのは、スキンケアの特性によります。第1に、美白やエイジングケアをうたう薬用(医薬部外品)の比率が高く、これらはメーカー出荷ベースに含まれますが、経済産業省の化粧品の出荷額には含まれません。第2に、百貨店などで売られる輸入プレステージブランドの比率も高く、輸入分はメーカー出荷ベースに含まれる一方、国内生産の出荷額には表れません。この2つは集計の対象範囲が異なるうえ、矢野経済は年度(2025年度)、経済産業省は暦年(2025年)と期の基準も違うため、単純に比較したり合算したりはできません。

主要論点

スキンケアの市場規模はなぜ出典によって金額が違うのか?

スキンケアの市場規模には、メーカー出荷ベースの1兆2,220億円(矢野経済、2025年度)と、国内出荷ベースの6,293億円(経済産業省、2025年)があり、約1.9倍の差があります。これは対象とする範囲が異なるためです。

差を生む要因は2つあります。第1は薬用化粧品(医薬部外品)です。美白・シワ改善・エイジングケアをうたうスキンケアには薬用(医薬部外品)が多く、メーカー出荷ベース(矢野経済)はこれを含みますが、経済産業省の化粧品の出荷額には含まれません(医薬部外品は別の統計で扱われます)。第2は輸入プレステージブランドです。百貨店で売られる海外の高価格帯ブランドはメーカー出荷ベースに含まれますが、国内で生産された出荷額には表れません。

このため、薬用と輸入を含むメーカー出荷ベースのほうが、国内生産だけの出荷額より大きくなります。経済産業省の統計は薬機法上の化粧品を対象とし(医薬部外品は厚生労働省の薬事工業生産動態統計の対象)、従事者30人以上の企業を集計しています。スキンケアの市場規模を引用するときは、薬用や輸入を含むメーカー出荷ベースか、国内生産だけの出荷額かを確認する必要があります。

スキンケアの国内生産はなぜコロナ前を回復していないのか?

国内で生産された皮膚用化粧品の出荷額は、2019年の8,876億円から2025年の6,293億円へと約2,583億円減り、コロナ前の約70.9%の水準にとどまっています。化粧品全体の国内出荷額が同じ期間に17,611億円から13,907億円へ約3,704億円減ったうち、皮膚用の減少額が約70%を占め、2番目に減少額が大きい仕上用(メイクアップ)の約919億円を大きく上回ります。スキンケアは、化粧品の国内生産が落ち込んだ最大の要因になっています。

落ち込みが大きいのは、スキンケアがコロナ前にインバウンド需要と中国向けの輸出・越境ECで膨らんでいた反動を受けたためです。訪日客の購入が急減し、中国のゼロコロナ政策で中国向けが細ったことで、2020年から2023年にかけて国内生産が段階的に縮みました。2024年から持ち直しに転じ、2025年も増えたものの、戻りは緩やかです。

メーカー出荷ベースのスキンケア市場が2024年度の1兆1,950億円から2025年度の1兆2,220億円へ拡大する一方、国内生産のスキンケアが戻らないのは、拡大を支える需要が訪日客の購入や輸入ブランド、製品の高単価化に向かい、必ずしも国内生産に結びつかないためです。

スキンケア市場で何が伸びているのか?

品目別では、美容液(1,219億円)と化粧水(1,204億円)が二大品目で、2025年は美容液が化粧水を上回りました。美容液は機能性を訴える高単価品が市場を支えており、肌悩みに応じた美白・保湿・エイジングケアなど、効果を訴える製品への需要が中心です。

伸びをけん引するのは高機能・高単価化です。矢野経済は2025年度の市場拡大の要因として、消費者が成分や効果を重視して製品を選ぶ高付加価値化や、原材料費の上昇に伴う価格改定を挙げています。ダーマ(皮膚科学)コスメや敏感肌向け、ヒト幹細胞培養液などの先端成分をうたう製品が単価を押し上げ、金額ベースの市場を支えています。男性向けスキンケアも、洗顔・保湿を中心に市場が広がっています。

一方で、国内の人口減少を背景に数量の拡大は見込みにくく、各社は高付加価値化とブランド力、インバウンドや輸出で成長を確保する動きを強めています。美白やエイジングケアをうたう薬用(医薬部外品)の領域は薬機法の規制を受け、承認された効能の範囲で訴求されます。

中期見通し

近未来1-2年(2026-2027年度)

2026年度から2027年度にかけては、高機能スキンケアとインバウンド需要が市場を支える構図が続くとみられます。矢野経済は化粧品市場全体(メーカー出荷ベース)を2026年度に2兆6,850億円と予測しており(調査公表時点の予測値)、最大カテゴリのスキンケアでも美容液やダーマコスメ、敏感肌向けなど効果を訴える高単価品が市場をけん引します。国内生産の出荷額は緩やかな持ち直しが続く見通しですが、コロナ前の水準には届きません。

中期3-5年(2030年度まで)

中期では、金額ベースの拡大が続く一方、国内生産をどこまで取り戻せるかが焦点です。矢野経済は化粧品市場全体を2030年度に2兆7,450億円(2025年度比+3.9%)と予測しており、スキンケアの高付加価値化に加え、低年齢層やシニア層への広がり、訪日客の増加が市場を押し上げる見通しです。中国向けの輸出・越境ECの動向と、訪日需要の持続が市場の中身を左右します。値上げ(高単価化)による拡大には限界もあり、ブランド力と新成分・新効能の開発が成長を分けます。

長期

長期では、国内の人口減少を背景に、国内市場の数量拡大は見込みにくくなります。各社は高付加価値化と海外展開、男性向けなど新たな需要層の開拓で成長を確保する動きを強める見通しです。市場規模の数字を読む際は、薬用や輸入を含むメーカー出荷ベースか、国内生産だけの出荷額かという集計範囲の違いを踏まえることが前提になります。

よくある質問

日本のスキンケア市場の規模はどれくらいですか?
メーカー出荷金額ベースでは、2025年度に1兆2,220億円(矢野経済研究所)で、化粧品市場で最大のカテゴリ(全体の46.2%)です。国内で生産された皮膚用化粧品の出荷額(経済産業省)では2025年に6,293億円です。薬用や輸入を含むかどうかで集計の対象範囲が異なり、期の基準も年度と暦年で違うため、両者は単純に比較・合算できません。
スキンケアで最も大きい品目は何ですか?
国内で生産された皮膚用化粧品(経済産業省、2025年)でみると、美容液が最大で1,219億円(約19.4%)、次いで化粧水が1,204億円(約19.1%)で、この二大品目で全体の約38.5%を占めます。2024年は化粧水(1,243億円)が美容液(1,197億円)を上回っていましたが、2025年に美容液が上回りました。次いで洗顔料・クレンジング、モイスチャークリーム、乳液が続きます。
スキンケア市場はコロナ前から回復しましたか?
国内で生産された皮膚用化粧品の出荷額は、2019年の8,876億円から2025年の6,293億円と、コロナ前の約70.9%の水準にとどまっています。インバウンド需要と中国向けの輸出・越境ECの反動で2020年から2023年に落ち込み、2024年と2025年は持ち直したものの、戻りは緩やかです。一方、薬用や輸入を含むメーカー出荷ベースのスキンケア市場は、前回調査の2024年度1兆1,950億円から2025年度1兆2,220億円へ拡大しています。
スキンケアにはどんな製品が含まれますか?
化粧水・美容液・乳液・クリーム(モイスチャークリーム)・洗顔料・クレンジング・パックなど、肌の手入れに使う製品の総称です。経済産業省の統計では「皮膚用化粧品」として集計されます。美白やエイジングケアなどをうたう薬用(医薬部外品)の製品も多く、これらはメーカー出荷ベースには含まれますが、化粧品の出荷額には含まれません。
スキンケア市場のデータの出典は何ですか?
カテゴリとしての市場規模(メーカー出荷ベース、2025年度1兆2,220億円・構成比46.2%)は矢野経済研究所「化粧品市場に関する調査(2026年)」(2026年10月公表)、品目別の内訳と出荷額の推移は経済産業省「生産動態統計 化学工業統計(皮膚用化粧品)」(2025年分は2026年6月公表の年報)が出典です。本ページの数値は2026年10月に出典機関のサイトで最新の公表状況を確認した時点のものです。これらは集計範囲が異なるため、本ページでは別の系列として整理しています。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    矢野経済研究所 化粧品市場に関する調査(2026年、プレスリリースNo.4207)
  2. 2.
    矢野経済研究所 化粧品市場に関する調査(2025年、プレスリリースNo.3922)
  3. 3.
    経済産業省 生産動態統計 化学工業統計(皮膚用化粧品)
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