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スキンケアの市場規模|化粧水・美容液など品目別の内訳と国内出荷の推移【2026年版】

日本のスキンケア市場は、メーカー出荷金額ベースで2024年度に1兆1,950億円となり、化粧品市場で最大のカテゴリ(全体の46.3%)です。国内で生産された皮膚用化粧品の出荷額は2024年に6,116億円で、品目別では化粧水と美容液が二大品目です。この国内出荷額はコロナ前の2019年から大きく落ち込み、回復は道半ばです。本ページでは、スキンケアの市場規模、品目別の内訳、国内出荷の推移、集計範囲による違いを順に整理します。

スキンケア市場規模(2024年度)
1.2兆円
メーカー出荷金額ベース、11,950億円、化粧品で最大カテゴリ
出典: 矢野経済研究所 化粧品市場調査(2025年)
化粧品に占める割合(2024年度)
46.3%
メーカー出荷ベース、化粧品市場の約半分を占める最大カテゴリ
出典: 矢野経済研究所 化粧品市場調査(2025年)
皮膚用化粧品の出荷額(2024年)
6,116億円
経済産業省、国内生産分のみ・輸入を含まない、コロナ前(2019年)の約68.9%
出典: 経済産業省 生産動態統計 化学工業統計
最大品目 化粧水(2024年)
1,243億円
皮膚用化粧品の約20.3%、美容液(1,197億円)と並ぶ二大品目、経産国内出荷ベース
出典: 経済産業省 生産動態統計 化学工業統計

スキンケア(皮膚用化粧品)の国内出荷額の推移(2017-2024年、億円)

経済産業省の生産動態統計(国内で生産された皮膚用化粧品の工場出荷、輸入を含まない)。2019年8,876億円から2024年は6,116億円でコロナ前の約68.9%
単位: 億円
02,5005,0007,50010,0007,788178,494188,876197,770207,052215,685225,678236,11624
出典: 経済産業省 生産動態統計 化学工業統計(皮膚用化粧品、国内出荷額、2017-2024年)
20172018201920202021202220232024
国内出荷額億円7,7888,4948,8767,7707,0525,6855,6786,116
前年比+9.1%+4.5%-12.5%-9.2%-19.4%-0.1%+7.7%
読み解き

この系列は、経済産業省の生産動態統計による国内で生産された皮膚用化粧品の出荷額です。国内の工場から出荷された金額で、輸入品は含みません。前掲のメーカー出荷ベース(矢野経済、輸入を含む)とは集計の対象範囲が異なります。出荷額は2019年の8,876億円をピークに、訪日客の購入(インバウンド)の急減や中国のゼロコロナ政策の影響もあって2020年から2023年にかけて段階的に低下し、2022年から2023年に約5,680億円の底をつけました。2024年は6,116億円まで持ち直したものの、コロナ前の約68.9%の水準にとどまります。

スキンケアは化粧品市場で最大のカテゴリですが、メーカー出荷ベースの市場が回復するのとは対照的に、国内で生産された皮膚用化粧品の出荷はコロナ前を回復していません。市場の回復を支える需要が、訪日客の購入や輸入プレステージブランドの販売、製品の高単価化に向かい、必ずしも国内生産の回復には結びついていないことがうかがえます。

このグラフに関連するトピック

スキンケア(皮膚用化粧品)の品目別の内訳(2024年、億円)

経済産業省の国内出荷額ベース。化粧水と美容液が二大品目で、洗顔料・クレンジング・クリームが続く
項目出荷額(億円)構成比シェア
化粧水1,24320.3%
美容液1,19719.6%
洗顔料72911.9%
クレンジング69611.4%
モイスチャークリーム66110.8%
乳液5779.4%
その他5549.1%
パック2073.4%
男性用スキンケア1963.2%
マッサージ・コールドクリーム550.9%
皮膚用化粧品計(国内出荷ベース)6,115100.0%
読み解き

国内で生産された皮膚用化粧品6,116億円のうち、最も大きいのは化粧水で1,243億円(約20.3%)、次いで美容液が1,197億円(約19.6%)で、この二大品目で全体の約39.9%を占めます。肌に水分や美容成分を与える基礎化粧品が市場の中心で、とくに美容液は機能性を訴える高単価品が伸びを支えています。次いで洗顔料・クレンジングといった洗浄系、モイスチャークリームや乳液が続きます。

パックや、洗顔・保湿を中心とした男性向けのスキンケアも一定の規模があります。なお、品目別の金額は四捨五入のため、内訳の合計(6,115億円)が皮膚用化粧品の出荷額の計(6,116億円)と1億円一致しません。各品目はドラッグストアや百貨店、ECなど幅広いチャネルで販売されています。

集計範囲によるスキンケア市場規模の違い(2024年)

同じ「スキンケア市場」でも、何を集計するかで金額が変わる。メーカー出荷ベースと国内生産ベースの2系統
メーカー出荷ベース
市場規模
1兆1,950億円
集計の範囲(含むもの)
ブランドメーカーの出荷額。薬用化粧品(医薬部外品)や輸入ブランドも含む。2024年度
出典
矢野経済研究所
国内出荷(生産)ベース
市場規模
6,116億円
集計の範囲(含むもの)
国内で生産された皮膚用化粧品の工場出荷額。輸入品は含まない。2024年(暦年)
出典
経済産業省 生産動態統計
読み解き

スキンケアの市場規模として使われる数字は、何を集計するかで金額が変わります。メーカー出荷ベース(矢野経済)は1兆1,950億円で、ブランドメーカーの出荷額に薬用化粧品(医薬部外品)や輸入ブランドを含む広めの範囲です。一方、経済産業省の国内出荷額は6,116億円で、国内で生産された分のみ・輸入を含まないため小さくなります。

両者に約2.0倍の差があるのは、スキンケアの特性によります。第1に、美白やエイジングケアをうたう薬用(医薬部外品)の比率が高く、これらはメーカー出荷ベースに含まれますが、経済産業省の化粧品の出荷額には含まれません。第2に、百貨店などで売られる輸入プレステージブランドの比率も高く、輸入分はメーカー出荷ベースに含まれる一方、国内生産の出荷額には表れません。この2つは集計の対象範囲が異なるうえ、矢野経済は年度、経済産業省は暦年が基準のため、単純に比較したり合算したりはできません。

主要論点

スキンケアの市場規模はなぜ出典によって金額が違うのか?

スキンケアの市場規模には、メーカー出荷ベースの1兆1,950億円(矢野経済)と、国内出荷ベースの6,116億円(経済産業省)があり、約2.0倍の差があります。これは対象とする範囲が異なるためです。

差を生む要因は2つあります。第1は薬用化粧品(医薬部外品)です。美白・シワ改善・エイジングケアをうたうスキンケアには薬用(医薬部外品)が多く、メーカー出荷ベース(矢野経済)はこれを含みますが、経済産業省の化粧品の出荷額には含まれません(医薬部外品は別の統計で扱われます)。第2は輸入プレステージブランドです。百貨店で売られる海外の高価格帯ブランドはメーカー出荷ベースに含まれますが、国内で生産された出荷額には表れません。

このため、薬用と輸入を含むメーカー出荷ベースのほうが、国内生産だけの出荷額より大きくなります。スキンケアの市場規模を引用するときは、薬用や輸入を含むメーカー出荷ベースか、国内生産だけの出荷額かを確認する必要があります。

スキンケアの国内生産はなぜコロナ前を回復していないのか?

国内で生産された皮膚用化粧品の出荷額は、2019年の8,876億円から2024年の6,116億円へと約2,760億円減り、コロナ前の約68.9%の水準にとどまっています。スキンケアは、化粧品の国内生産が落ち込んだ最大の要因になっています。

落ち込みが大きいのは、スキンケアがコロナ前にインバウンド需要と中国向けの輸出・越境ECで膨らんでいた反動を受けたためです。訪日客の購入が急減し、中国のゼロコロナ政策で中国向けが細ったことで、2020年から2023年にかけて国内生産が段階的に縮みました。2024年は持ち直しに転じたものの、戻りは緩やかです。

市場全体(メーカー出荷ベース)が回復する一方、国内生産のスキンケアが戻らないのは、回復を支える需要が訪日客の購入や輸入ブランド、製品の高単価化に向かい、必ずしも国内生産に結びつかないためです。

スキンケア市場で何が伸びているのか?

品目別では、化粧水(1,243億円)と美容液(1,197億円)が二大品目で、とくに美容液は機能性を訴える高単価品が市場を支えています。肌悩みに応じた美白・保湿・エイジングケアなど、効果を訴える製品への需要が中心です。

伸びをけん引するのは高機能・高単価化です。ダーマ(皮膚科学)コスメや敏感肌向け、ヒト幹細胞培養液などの先端成分をうたう製品が単価を押し上げ、金額ベースの市場を支えています。男性向けスキンケアも、洗顔・保湿を中心に市場が広がっています。

一方で、国内の人口減少を背景に数量の拡大は見込みにくく、各社は高付加価値化とブランド力、インバウンドや輸出で成長を確保する動きを強めています。美白やエイジングケアをうたう薬用(医薬部外品)の領域は薬機法の規制を受け、承認された効能の範囲で訴求されます。

中期見通し

近未来1-2年

2026年にかけては、高機能スキンケアとインバウンド需要が市場を支える構図が続くとみられます。美容液やダーマコスメ、敏感肌向けなど、効果を訴える高単価品が市場をけん引します。国内生産の出荷額は緩やかな持ち直しが続く見通しですが、コロナ前の水準には届きません。

中期3-5年

中期では、金額ベースの拡大が続く一方、国内生産をどこまで取り戻せるかが焦点です。中国向けの輸出・越境ECの動向と、訪日需要の持続が市場の中身を左右します。値上げ(高単価化)による拡大には限界もあり、ブランド力と新成分・新効能の開発が成長を分けます。

長期

長期では、国内の人口減少を背景に、国内市場の数量拡大は見込みにくくなります。各社は高付加価値化と海外展開、男性向けなど新たな需要層の開拓で成長を確保する動きを強める見通しです。市場規模の数字を読む際は、薬用や輸入を含むメーカー出荷ベースか、国内生産だけの出荷額かという集計範囲の違いを踏まえることが前提になります。

よくある質問

日本のスキンケア市場の規模はどれくらいですか?
メーカー出荷金額ベースでは、2024年度に1兆1,950億円(矢野経済研究所)で、化粧品市場で最大のカテゴリ(全体の46.3%)です。国内で生産された皮膚用化粧品の出荷額(経済産業省)では2024年に6,116億円です。薬用や輸入を含むかどうかで集計の対象範囲が異なるため、両者は単純に比較・合算できません。
スキンケアで最も大きい品目は何ですか?
国内で生産された皮膚用化粧品でみると、化粧水が最大で1,243億円(約20.3%)、次いで美容液が1,197億円(約19.6%、経済産業省)で、この二大品目で全体の約39.9%を占めます。次いで洗顔料・クレンジング、モイスチャークリーム、乳液が続きます。
スキンケア市場はコロナ前から回復しましたか?
国内で生産された皮膚用化粧品の出荷額は、2019年の8,876億円から2024年の6,116億円と、コロナ前の約68.9%の水準にとどまっています。インバウンド需要と中国向けの輸出・越境ECの反動で2020年から2023年に落ち込み、2024年に持ち直したものの、戻りは緩やかです。一方、薬用や輸入を含むメーカー出荷ベースの市場は回復が続いています。
スキンケアにはどんな製品が含まれますか?
化粧水・美容液・乳液・クリーム(モイスチャークリーム)・洗顔料・クレンジング・パックなど、肌の手入れに使う製品の総称です。経済産業省の統計では「皮膚用化粧品」として集計されます。美白やエイジングケアなどをうたう薬用(医薬部外品)の製品も多く、これらはメーカー出荷ベースには含まれますが、化粧品の出荷額には含まれません。
スキンケア市場のデータの出典は何ですか?
カテゴリとしての市場規模(メーカー出荷ベース、1兆1,950億円・構成比46.3%)は矢野経済研究所「化粧品市場調査(2025年)」、品目別の内訳と出荷額の推移は経済産業省「生産動態統計 化学工業統計(皮膚用化粧品)」が出典です。これらは集計範囲が異なるため、本ページでは別の系列として整理しています。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    矢野経済研究所 化粧品市場調査(2025年、プレスリリースNo.3922)
  2. 2.
    経済産業省 生産動態統計 化学工業統計(皮膚用化粧品)
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