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焼肉 主要チェーンの業績比較|売上・ROEと焼肉事業の位置づけ【2026年版】

焼肉の主要チェーンを、上場各社の連結業績と店舗数で整理します。焼肉の売上で最も大きいのは「焼肉きんぐ」を展開する物語コーポレーション(連結1,239億円)で、専業に近いあみやき亭・安楽亭が続きます。店舗数では、非上場の牛角(コロワイド傘下)が首位です。各社の連結売上には焼肉以外の業態も含まれるため、焼肉での位置づけと合わせて読む必要があります。売上規模・収益性(ROE)・焼肉事業の位置づけを整理します。

主要チェーンの業績と焼肉でのプレイヤー

焼肉を主力とする上場3社の連結通期業績(FY2025)と、焼肉が一部の上場社・非上場大手の整理

この表は、焼肉を主力とする上場3社(物語コーポレーション・あみやき亭・安楽亭)の連結通期業績(FY2025、各社の有価証券報告書)です。売上・営業利益・純利益は全社連結ベースで、焼肉以外の業態(物語の丸源ラーメン・ゆず庵、あみやき亭やステーキ事業など)も含みます。ROEは各社の公表値です。

物語コーポレーションは連結1,239億円・ROE17.7%と、規模・収益性とも3社で最も高い水準です。あみやき亭(ROE8.1%)・安楽亭(ROE8.3%)は、原材料高や人件費の上昇が利益を圧迫しています。なお、牛角を運営するコロワイドや、焼肉の和民を持つワタミは、連結に占める焼肉の割合が小さいため、この表には含めず後述します。

焼肉を主力とする上場社 — 物語コーポレーション・あみやき亭・安楽亭

物語コーポレーションは、郊外ロードサイドの食べ放題業態「焼肉きんぐ」を中核とする外食企業で、連結売上は1,239億円・ROE17.7%と、焼肉系上場企業で最も高い収益性を確保しています。連結には焼肉きんぐに加え、丸源ラーメン・ゆず庵(しゃぶしゃぶ・寿司)・お好み焼本舗などの業態が含まれるため、連結売上は焼肉単体の数字ではありません。食べ放題は客単価を見通しやすく出店もしやすいモデルで、規模を生かした仕入れ力と合わせ、倒産が相次ぐなかでも過去最高を更新しています。

あみやき亭は、国産牛を使う「焼肉あみやき亭」や食べ放題の「どんどん」を展開する専業に近い焼肉企業で、連結売上353億円・ROE8.1%です。直近では、売上の伸びを牽引しているのは低価格ステーキ業態の「感動の肉と米」で、焼肉本体は原材料高や価格競争のなかで伸び悩んでいます。同じ会社のなかでも、業態によって明暗が分かれている点が特徴です。

安楽亭は、「安楽亭」「七輪房」の焼肉に加え、株式交換で取り込んだアークミール(ステーキのどん・フォルクス)を併営しています。連結売上は304億円ですが、純利益は6億円と前期から大きく減りました。物価高のもとで価格転嫁に制約があり、原材料価格の高騰と人件費・物流費の上昇がコスト負担として重くのしかかっています。3社のなかでも、焼肉専業に近い企業ほどコスト環境の影響を受けやすい構図がうかがえます。

焼肉が一部の上場社(参考)— ワタミ・コロワイド

ワタミは、連結売上887億円ですが、その中心は居酒屋(ミライザカ等)と宅食(ワタミの宅食)で、焼肉は連結の一部です。コロナ禍で需要が落ち込んだ居酒屋店舗を「焼肉の和民」へ業態転換する取り組みを進め、焼肉を新たな柱の一つに育てようとしています。連結売上は焼肉単体の規模を表すものではないため、焼肉主力3社とは分けて見る必要があります。

コロワイドは、連結売上2,692億円の多業態グループで、居酒屋・回転寿司など幅広い業態を抱えます。焼肉では、店舗数で首位の「牛角」を運営するレインズインターナショナルを傘下に持ちますが、牛角単独の業績は開示されておらず、コロワイドの連結も焼肉単体ではありません。連結売上を焼肉チェーンの規模と読むのは適切でないため、牛角は店舗数で捉えるのが実態に近いといえます。

非上場の大手 — 牛角・焼肉ライク・ふたご

牛角は、店舗数で焼肉チェーンの首位に立つ食べ放題の代表ブランドで、全国に約500店を展開します(民間集計)。運営はコロワイド傘下のレインズインターナショナルで、単独の業績は開示されていません。食べ放題を軸に、幅広い客層を取り込んでいます。

焼肉ライク(ダイニングイノベーション、非上場)は、1人1台の無煙ロースターで楽しむ一人焼肉の先駆けとして、2018年の開業以降に店舗を広げてきました。焼肉を「ハレの日」の食事から日常的で気軽な選択肢へと変え、海外にも進出しています。このほか、「大阪焼肉・ホルモン ふたご」や平城苑、牛繁などが、それぞれの価格帯・業態で展開しています。非上場のため業績は開示されておらず、店舗数や出店動向で捉えるのが実態に近い領域です。

主要論点

焼肉チェーンで売上が最も大きいのはどこか?

焼肉の売上で最も大きいのは、「焼肉きんぐ」を展開する物語コーポレーションです。連結売上は1,239億円で、ROE17.7%と収益性も高い水準です。ただし、この連結売上には丸源ラーメンやゆず庵など焼肉以外の業態も含まれており、焼肉単体の数字ではありません。

専業に近いところでは、あみやき亭(連結353億円)・安楽亭(304億円)が続きます。一方、店舗数で首位は非上場の牛角(コロワイド傘下、約500店)で、売上規模と店舗数で首位が異なります。

つまり「焼肉チェーン最大手」は、売上で見れば物語コーポレーション、店舗数で見れば牛角、と指標によって変わります。連結売上に含まれる業態の幅も会社ごとに異なるため、単一の指標だけで順位づけせず、焼肉での位置づけと合わせて見ることが大切です。

倒産が過去最多のなか、なぜ焼肉きんぐは伸びるのか?

焼肉店の倒産が過去最多に達するなかで、焼肉きんぐの物語コーポレーションは連結業績の過去最高を更新しています。背景には、規模を生かした仕入れ力と、低価格の食べ放題というわかりやすい価値があります。食べ放題は客単価を見通しやすく、来店の動機をつくりやすいモデルで、出店を続けながら客数を確保してきました。

対照的に、零細・個人店は輸入牛肉や人件費・光熱費の上昇を価格に転嫁しきれず、淘汰が進んでいます。上場企業のなかでも明暗は分かれ、あみやき亭は低価格ステーキの「感動の肉と米」が成長を牽引し焼肉本体は伸び悩む、安楽亭は純利益が大きく減るなど、コスト環境への対応力が業績差となって表れています。

こうして、規模と低価格、仕入れ力で伸びるチェーンと、コスト高を吸収しきれない事業者との二極化が一段と鮮明になっています。倒産の増加は焼肉需要そのものの縮小ではなく、コスト構造の変化に対応できる事業者へと需要が集約されていく過程と見ることができます。

「連結売上」をどう読めばよいか?

各社の数値は全社連結ベースで、焼肉以外の事業を含みます。物語コーポレーションは丸源ラーメン・ゆず庵を、あみやき亭は低価格ステーキの「感動の肉と米」を、安楽亭はステーキのアークミールを併営しており、連結売上をそのまま「焼肉の売上」と読むと実態を捉え損ねます。

とくに注意が必要なのが、ワタミとコロワイドです。ワタミ(連結887億円)の中心は居酒屋と宅食で焼肉は一部、コロワイド(連結2,692億円)は多業態グループで、焼肉の牛角は傘下ブランドの一つにすぎません。これらの連結売上を焼肉チェーンの規模と並べると、実態を大きく見誤ります。

そのため本ページでは、焼肉が連結の中心にある上場3社を業績の表で比べ、焼肉が一部のワタミ・コロワイドは分けて扱っています。連結売上・営業利益・ROEは、焼肉での位置づけや事業の幅と合わせて読むことが欠かせません。

中期見通し

近未来1-2年

2026-2027年は、輸入牛肉や人件費・光熱費の上昇に対する価格転嫁の巧拙が各社の収益を左右します。規模と低価格の食べ放題、仕入れ力で伸びる焼肉きんぐのような企業と、コスト高を吸収しきれない事業者との二極化が続く見通しです。あみやき亭の低価格ステーキのように、焼肉以外の業態で成長を補う動きも各社で見られます。

中期3-5年

中期では、一人焼肉や食べ放題による日常食化が需要の裾野を広げるなか、規模を生かした出店余地と、ブランドごとの収益性の改善が成長の軸となります。焼肉ライクのように新業態で需要を開拓する動きや、ワタミのように他業態から焼肉へ参入する動きも、競争の構図を変える要素です。

長期

長期では、人口減少を背景に国内の出店余地が限られるなか、仕入れ力・収益性・財務の健全性を高められる企業が優位に立つと考えられます。非上場の牛角や焼肉ライクを含め、店舗数・業態・価格帯ごとに多様なプレイヤーが競う構図は続く見通しで、規模の大きさだけでなく、コスト環境への対応力が中長期の明暗を分けます。

よくある質問

焼肉チェーンで売上が最も大きいのはどこですか?
「焼肉きんぐ」を展開する物語コーポレーションで、FY2025の連結売上は約1,239億円、ROEは17.7%です。ただし連結には丸源ラーメンやゆず庵など焼肉以外の業態も含まれます。専業に近いところではあみやき亭(約353億円)・安楽亭(約304億円)が続きます(各社 有価証券報告書)。
店舗数で最も多い焼肉チェーンはどこですか?
店舗数では、非上場の「牛角」が首位で、全国に約500店を展開しています(民間集計)。運営はコロワイド傘下のレインズインターナショナルです。一方、売上規模では物語コーポレーション(焼肉きんぐ)が大きく、売上と店舗数で首位が異なります。
ワタミやコロワイドはなぜ業績の表に含めないのですか?
ワタミ(連結約887億円)の中心は居酒屋と宅食で、焼肉(焼肉の和民)は一部です。コロワイド(連結約2,692億円)は多業態グループで、焼肉の牛角は傘下ブランドの一つにすぎません。これらの連結売上を焼肉主力3社と並べると実態を見誤るため、本ページでは分けて扱っています。
ROE(自己資本利益率)が高いのはどのチェーンですか?
焼肉主力3社のFY2025の公表ROEでは、物語コーポレーションが17.7%で最も高く、あみやき亭(8.1%)・安楽亭(8.3%)が続きます。物価高による原材料費・人件費の上昇が、あみやき亭・安楽亭の収益性を圧迫しています。
牛角は上場していますか?
牛角自体は上場していません。牛角を運営するレインズインターナショナルは、上場するコロワイド(証券コードあり)の傘下にあり、牛角単独の業績は開示されていません。そのため、牛角は売上ではなく店舗数(約500店、民間集計)で捉えるのが実態に近いといえます。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    各社 有価証券報告書(連結通期、FY2025)
  2. 2.
    日本ソフト販売「焼肉チェーン店舗数ランキング」ほか各社プレスリリース
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