焼肉を主力とする上場社 — 物語コーポレーション・あみやき亭・安楽亭
物語コーポレーションは、郊外ロードサイドの食べ放題業態「焼肉きんぐ」を中核とする外食企業で、連結売上は1,239億円・ROE17.7%と、焼肉系上場企業で最も高い収益性を確保しています。連結には焼肉きんぐに加え、丸源ラーメン・ゆず庵(しゃぶしゃぶ・寿司)・お好み焼本舗などの業態が含まれるため、連結売上は焼肉単体の数字ではありません。食べ放題は客単価を見通しやすく出店もしやすいモデルで、規模を生かした仕入れ力と合わせ、倒産が相次ぐなかでも過去最高を更新しています。
あみやき亭は、国産牛を使う「焼肉あみやき亭」や食べ放題の「どんどん」を展開する専業に近い焼肉企業で、連結売上353億円・ROE8.1%です。直近では、売上の伸びを牽引しているのは低価格ステーキ業態の「感動の肉と米」で、焼肉本体は原材料高や価格競争のなかで伸び悩んでいます。同じ会社のなかでも、業態によって明暗が分かれている点が特徴です。
安楽亭は、「安楽亭」「七輪房」の焼肉に加え、株式交換で取り込んだアークミール(ステーキのどん・フォルクス)を併営しています。連結売上は304億円ですが、純利益は6億円と前期から大きく減りました。物価高のもとで価格転嫁に制約があり、原材料価格の高騰と人件費・物流費の上昇がコスト負担として重くのしかかっています。3社のなかでも、焼肉専業に近い企業ほどコスト環境の影響を受けやすい構図がうかがえます。