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調剤薬局の主要プレイヤー|調剤チェーンとドラッグストア調剤の業績比較【2026年版】

調剤薬局の主要プレイヤーは、調剤を主体とする調剤チェーンと、物販の店舗に調剤を併設するドラッグストアに分かれます。上場する調剤チェーンの最大手はアインホールディングスで、連結売上6,478億円のうち調剤事業が5,564億円(85.9%)を占めます。業界2位級の日本調剤(連結売上3,605億円)は2025年12月に上場を廃止しました。ドラッグストアはスギホールディングスの1兆103億円など連結売上でアインの2倍前後の規模ですが、大半は物販で、調剤だけの売上は各社の開示に依存します。本ページでは集計の範囲が異なる2つの業態を別々の表で比べます。

調剤チェーンの連結業績と調剤事業の規模

上場4社は有価証券報告書の連結値とセグメント売上、日本調剤は最終上場期の決算説明資料の値。各社の決算期は3月から5月で揃っていない

調剤チェーンの上位は、上場最大手のアインホールディングス(連結6,478億円)、非上場化した日本調剤(3,605億円)、クオールホールディングス(2,908億円)の順で、メディカルシステムネットワーク(1,322億円)、ファーマライズホールディングス(695億円)が続きます。調剤事業の売上だけをみても順位は同じで、アイン5,564億円、日本調剤3,220億円、クオール1,775億円です。収益性は営業利益でアイン298億円、クオール148億円、日本調剤62億円で、ファーマライズは純利益1億円と利益が薄い状態です。株主の資本に対する利益の割合を示すROEはクオールの12.9%が高く、総資産に占める自己資本の割合である自己資本比率はアインの31.2%からファーマライズの20.3%まで開きがあります。

アインホールディングス
上場最大手、アイン薬局(2026年4月期)
連結売上
6,478億円
調剤事業売上
5,564億円
営業利益
298億円
純利益
173億円
ROE
11.5%
自己資本比率
31.2%
日本調剤
非上場(2025年12月に上場廃止)、2025年3月期。決算説明資料の値
連結売上
3,605億円
調剤事業売上
3,220億円
営業利益
62億円
純利益
14億円
ROE
2.4%
自己資本比率
30.0%
クオールホールディングス
クオール薬局、医薬品製造も(2026年3月期)
連結売上
2,908億円
調剤事業売上
1,775億円
営業利益
148億円
純利益
74億円
ROE
12.9%
自己資本比率
36.3%
メディカルシステムネットワーク
なの花薬局(2026年3月期)
連結売上
1,322億円
調剤事業売上
1,271億円
営業利益
33億円
純利益
11億円
ROE
6.4%
自己資本比率
21.6%
ファーマライズホールディングス
調剤薬局と物販(2026年5月期)
連結売上
695億円
調剤事業売上
593億円
営業利益
10億円
純利益
1億円
ROE
1.7%
自己資本比率
20.3%

アインホールディングス — 上場最大手、調剤とリテールの2本柱

アイン薬局を全国で運営する上場最大手の調剤チェーンです。2026年4月期の連結売上は6,478億円で、有価証券報告書のセグメントでは調剤薬局を担うファーマシー事業が5,564億円(連結の85.9%)、化粧品や雑貨を扱うアインズ&トルペなどのリテール事業が803億円です。連結売上は2021年4月期の2,973億円から5年で117.9%増え、調剤チェーンの中でも成長ペースが大きい会社です。

収益面では、営業利益が2025年4月期の169億円から2026年4月期に298億円へ、ROEは6.7%から11.5%へ変わりました。自己資本比率は31.2%で、前期の45.7%から下がっています。売上の急な拡大に対してバランスシートの余裕が細っており、出店と買収による規模の拡大をどう利益と財務の安定に結びつけるかが、最大手としての論点です。

日本調剤 — 業界2位級、2025年12月に非公開化

調剤薬局事業に加えて、日本ジェネリックや長生堂製薬による後発医薬品の製造を手がける総合的な調剤チェーンです。最終の上場期にあたる2025年3月期は、連結売上3,605億円(前期3,403億円)、調剤薬局事業の売上3,220億円、店舗数753店(前期736店)で、調剤事業が連結の89.3%を占めます。連結の営業利益は91億円から62億円へ、純利益は26億円から14億円へ減り、ROEは2.4%、自己資本比率は30.0%でした。

2025年7月に投資ファンドのアドバンテッジパートナーズなどによる株式公開買付けを受け入れ、2025年12月19日に東証プライムの上場を廃止しました。非公開化後は有価証券報告書ベースの財務が継続して得られないため、本ページの表では最終上場期の決算説明資料の値を示しています。業界2位級の企業が上場市場から外れたことで、上場企業の比較だけでは調剤チェーンの上位構造を把握できなくなっています。

クオールホールディングス — 調剤に医薬品製造を加えた事業構成

クオール薬局を運営する保険薬局事業を中核に、藤永製薬などの医薬品事業、企業から業務を受託するBPO事業を持ちます。2026年3月期の連結売上は2,908億円で、前期の2,640億円から大きく増え、2021年3月期の1,618億円からは5年で79.7%の増加です。セグメント別では保険薬局が1,775億円、医薬品が990億円(前期787億円)で、医薬品事業の急拡大によって連結に占める調剤の比率は61.0%に下がっています。急拡大の要因は有価証券報告書のセグメント情報からは読み取れないため、ここでは扱いません。

営業利益は148億円、ROEは12.9%で、調剤チェーンの中では収益性が高い部類です。自己資本比率は36.3%と前期の35.8%から下がっており、事業拡大に伴う財務構成の変化がみられます。調剤報酬の改定に左右される薬局事業と、医薬品の製造販売という別の収益源を組み合わせている点が、他の調剤チェーンとの違いです。

メディカルシステムネットワーク — 薬局ネットワークと医薬品流通支援

なの花薬局を運営する地域薬局ネットワーク事業が連結売上1,322億円の96.2%(1,271億円)を占め、調剤チェーンの中で最も調剤への集中度が高い会社です。医薬品の共同購入や情報提供によって加盟薬局を支援する事業を出発点に、自社の薬局運営を広げてきました。

連結売上は2021年3月期の1,043億円から5年で26.8%の増加にとどまり、アインやクオールより緩やかです。営業利益は33億円、純利益11億円、ROE6.4%で、自己資本比率は21.6%と4社の中で低い水準です。規模の拡大より、既存店の収益と財務体質の改善が課題になっています。

ファーマライズホールディングス — 調剤と物販、薄い利益

調剤薬局事業が連結売上695億円の85.4%(593億円)を占め、化粧品や医薬品の物販、医療文書の保管、医療モールの運営を併せ持ちます。連結売上は2021年5月期の523億円から5年で32.8%増えました。

一方で収益は薄く、2026年5月期の営業利益は10億円、純利益は1億円です。2024年5月期(▲4億円)と2025年5月期(▲4億円)は2期連続の純損失で、2026年5月期に黒字へ戻しました。ROEは1.7%、自己資本比率は20.3%で、上場4社の中で最も財務の余裕が小さい状態です。売上規模が拡大しても利益が薄い構図は、調剤報酬の改定と人件費の上昇が中堅チェーンの収益を圧迫していることを示しています。

非上場の大手 — クラフト(さくら薬局)と総合メディカル(そうごう薬局)

クラフトはさくら薬局を全国で運営する非上場の大手調剤チェーンで、財務の詳細は開示されていません。総合メディカルはそうごう薬局の運営と医療機関向けのコンサルティングを手がけ、2020年に経営陣による買収(MBO)で東証一部の上場を廃止しました。日本調剤の非公開化と合わせ、調剤チェーンの上位には上場企業の枠外にある会社が複数あります。

これらの会社は有価証券報告書ベースの比較ができないため、本ページの表には含めていません。業界全体の店舗数や処方箋の分布をみるときは、上場企業の比較だけでなく、業界構造のページで扱う経営主体の類型(法人と個人、チェーンと単独)と合わせて読む必要があります。

調剤を併設するドラッグストアの連結業績

連結売上は物販を含む全社の値で、調剤だけの売上ではありません。ツルハホールディングスの2026年2月期は2025年12月に経営統合したウエルシアを3か月分含む

調剤を併設するドラッグストアの連結売上は、ツルハホールディングス1兆4,506億円(2026年2月期、ウエルシア3か月分を含む)、スギホールディングス1兆103億円、サンドラッグ8,425億円、クスリのアオキホールディングス5,669億円、クリエイトSDホールディングス4,971億円で、上位3社は調剤チェーン最大手のアイン(6,478億円)の2倍前後、クスリのアオキとクリエイトSDはアインと同程度から1.1倍の規模です。営業利益はサンドラッグの468億円が最大で、ROEはクスリのアオキの11.9%、自己資本比率はサンドラッグの60.1%が高い水準です。ただし各社の連結の大半は医薬品や日用品、食品の物販で、調剤の売上規模は有価証券報告書のセグメントからは分かりません。

ツルハホールディングス
2025年12月からウエルシアを連結(3か月分)(2026年2月期)
連結売上
1兆4,506億円
営業利益
630億円
純利益
427億円
ROE
7.4%
自己資本比率
53.1%
スギホールディングス
調剤併設比率の高いドラッグストア(2026年2月期)
連結売上
1兆103億円
営業利益
486億円
純利益
450億円
ROE
16.6%
自己資本比率
47.3%
サンドラッグ
ドラッグストアとディスカウントストア(2026年3月期)
連結売上
8,425億円
営業利益
468億円
純利益
314億円
ROE
11.3%
自己資本比率
60.1%
クスリのアオキホールディングス
北陸発、食品と調剤を併設(2026年5月期)
連結売上
5,669億円
営業利益
271億円
純利益
171億円
ROE
11.9%
自己資本比率
34.3%
クリエイトSDホールディングス
神奈川発、調剤併設を推進(2026年5月期)
連結売上
4,971億円
営業利益
240億円
純利益
170億円
ROE
11.4%
自己資本比率
60.4%

ツルハホールディングス — 最大規模、2025年12月にウエルシアと経営統合

北海道を発祥とするドラッグストアの最大手の一つで、2026年2月期の連結売上は1兆4,506億円、営業利益630億円、純利益427億円です。この期は2025年12月1日に経営統合したウエルシアホールディングスを3か月分連結しており、統合前の2025年5月期(1兆275億円)から大きく増えました。前期の2025年2月期は決算期変更に伴う9.5か月の変則決算(売上8,456億円)で、前年との単純比較はできません。連結売上は2021年5月期の9,193億円から57.8%増えました。

2025年12月1日にウエルシアホールディングスとの経営統合が完了し、ウエルシアは上場を廃止しました。ウエルシアは調剤を併設するドラッグストアの大手ですが、上場廃止に伴い有価証券報告書ベースの単独の比較ができないため、本ページでは統合後のツルハの連結に含まれる形で扱います。2027年2月期以降は12か月分のウエルシアが連結され、ドラッグストア業界の再編がそのまま調剤の店舗網の集約につながります。ROEは7.4%、自己資本比率53.1%で、規模に比べて収益性はスギやサンドラッグより低い水準です。

スギホールディングス — 調剤併設比率の高いドラッグストア

中部地方を地盤に、調剤を併設した店舗の比率が高いことで知られるドラッグストアです。2026年2月期の連結売上は1兆103億円で、2021年2月期の6,029億円から5年で67.6%増え、ドラッグストア5社の中でも成長率が高い会社です。営業利益486億円、純利益450億円、ROE16.6%です。

調剤チェーン最大手のアインと比べると、連結売上は約1.6倍の規模です。物販の集客力を持つ店舗に調剤を組み込み、処方箋と物販の両方で来店を促す形は、調剤専業のチェーンと同じ処方箋を奪い合う関係にあります。自己資本比率は47.3%で、前期の50.6%から下がっています。

サンドラッグ — ドラッグストアとディスカウントストアの2業態

ドラッグストア事業とディスカウントストア事業の2つを柱とし、2026年3月期の連結売上は8,425億円です。営業利益は468億円とドラッグストア5社で最大、純利益も314億円で最も多く、自己資本比率60.1%は5社で最も高い水準です。連結売上は2021年3月期の6,343億円から5年で32.8%増えました。

利益率と財務の健全性の高さが特徴で、ROEは11.3%です。調剤併設店を展開していますが、連結の大半は物販とディスカウント業態で、調剤の位置づけは店舗の集客と客層の広がりを支える機能の一つです。

クスリのアオキホールディングス — 北陸発、食品と調剤の併設

石川県を発祥とし、食品売場と調剤を併設した店舗を北陸から関東・中部・東北へ広げてきました。2026年5月期の連結売上は5,669億円で、2021年5月期の3,059億円から5年で85.3%増と、5社の中で最も高い成長率です。営業利益271億円、純利益171億円です。

ROEは11.9%と5社で最も高く、自己資本比率は34.3%です。食品で日常の来店頻度を高め、調剤で処方箋を取り込む店舗設計は、地方の商圏で薬局と食品スーパーの両方の役割を担う形になっています。

クリエイトSDホールディングス — 神奈川発、調剤併設を推進

神奈川県を地盤に首都圏と静岡・愛知で店舗を展開するドラッグストアで、2026年5月期の連結売上は4,971億円、営業利益240億円、純利益170億円です。連結売上は2021年5月期の3,385億円から5年で46.9%増えました。

自己資本比率は60.4%とサンドラッグに並ぶ高さで、ROEは11.4%です。首都圏の住宅地を中心とした店舗網に調剤を併設し、地域の診療所から出る処方箋を取り込む形で、調剤チェーンと同じ商圏で競合しています。

主要論点

調剤チェーンの成長は何で決まるのか?

上場する調剤チェーン4社の連結売上は、5年間でアインが117.9%、クオールが79.7%増えた一方、メディカルシステムネットワークは26.8%、ファーマライズは32.8%にとどまりました。調剤の報酬は国が点数で定めるため、薬局が自由に価格を決めることはできません。処方箋1枚ごとの基本点数である調剤基本料は薬局の区分で差がつき、扱う薬剤の内容でも金額は変わりますが、売上の差の大半は扱う処方箋の枚数、つまり店舗数と立地で決まります。

店舗数を増やす手段は新規出店と既存薬局の買収です。薬局の大半が中小・個人経営で後継者難を抱えているため、大手チェーンは買収によって店舗網を広げてきました。本ページの5年成長率には、こうした買収による拡大が含まれます。アインの連結売上6,478億円のうち調剤事業は85.9%で、調剤の店舗網の拡大がそのまま成長の中身です。クオールは医薬品事業が990億円に拡大し、調剤以外の柱を持つ点で異なります。

ただし規模の拡大が利益に直結するとは限りません。アインは営業利益が169億円から298億円へ増えた一方、ファーマライズは純利益1億円と利益が薄く、2期連続の純損失から戻したばかりです。処方箋1枚ごとの基本点数である調剤基本料は、処方箋の集中率や同一グループの店舗数で区分が分かれ、大手グループほど低い区分が適用されます。厚生労働省の改定概要によると2026年度の改定では店舗数300以上の区分が撤廃されて計算方法が見直されるため、規模そのものが報酬上の優位にも不利にも働きにくくなります。成長の源泉が「店舗数」から「1店舗当たりの機能と収益」へ移るかどうかが、次の論点です。

ドラッグストアの調剤は調剤チェーンを脅かすのか?

ドラッグストア5社の連結売上はツルハ1兆4,506億円、スギ1兆103億円、サンドラッグ8,425億円と、調剤チェーン最大手のアイン(6,478億円)の2倍前後です。物販の集客力を持つ店舗に調剤を併設し、日用品の買い物のついでに処方箋を持ち込める利便性で、診療所の近くに構える調剤薬局と同じ処方箋を奪い合っています。薬局数の統計でも、ドラッグストアの調剤併設店は薬局として計上され、近年の薬局数の増加を支えています。

一方で、ドラッグストアの調剤がどの程度の規模かは、この比較からは分かりません。各社の連結の大半は物販で、有価証券報告書のセグメントには調剤の区分がなく、調剤の売上は決算説明資料などでの開示に限られます。本ページでドラッグストアの表を連結のみとし、調剤チェーンの表と分けているのはそのためです。

両者の関係は、処方箋の量では競合し、店舗の機能では役割が分かれる形です。ドラッグストアは軽い症状の処方箋や日常の薬を取り込みやすく、専門的な薬剤や在宅医療への対応、病院前の立地では調剤チェーンに強みが残ります。2025年12月のツルハとウエルシアの経営統合のように、ドラッグストア側の再編が進むほど、調剤の店舗網も大手に集約されていきます。

日本調剤の非公開化は何を意味するのか?

日本調剤は2025年3月期に連結売上3,605億円、調剤薬局753店と業界2位級の規模でしたが、営業利益は91億円から62億円へ減っていました。2025年7月に投資ファンドによる株式公開買付けを受け入れ、12月に上場を廃止しています。上場企業として四半期ごとの業績を問われる立場から離れ、投資ファンドの下で事業の立て直しと再編を進める選択です。

調剤チェーンの上位には、日本調剤のほかにもクラフトや総合メディカルのように上場していない大手があります。上場企業の財務比較で見えるのはアイン、クオールなど一部で、業界の上位構造を把握するには非上場企業の店舗数や処方箋の分布を別の統計で補う必要があります。

制度の側では、報酬改定のたびに調剤基本料や後発医薬品の加算が見直され、薬局の収益は改定の内容で大きく動きます。そうした環境で、業界2位級の大手が上場市場を離れて投資ファンドの傘下に入ったことは、調剤チェーンの成長モデルが転換点にあることを示しています。非公開化の狙いは会社の開示によるもので本ページでは扱いませんが、同様の非公開化や統合は今後も業界の上位で起こり得ます。

中期見通し

近未来1-2年

2026年度の報酬改定で調剤基本料(処方箋1枚ごとの基本点数)の区分が見直され、処方箋が特定の医療機関に集中する薬局の評価が下がる方向に変わります。上場チェーンは立地と店舗数による優位を失い、かかりつけ機能や在宅対応の実績で評価される店舗づくりが求められます。ツルハとウエルシアの統合後の連結業績が開示され、ドラッグストアの調剤の規模感が比較しやすくなります。

中期3-5年

中小・個人薬局の後継者難を背景に、大手チェーンとドラッグストアによる買収が続きます。日本調剤の非公開化のように、投資ファンドの資本で再編を進める動きも上位で起こり得ます。調剤チェーンは医薬品製造や在宅医療など調剤以外の収益源をどう持つかで分かれ、ドラッグストアは物販と調剤の両方で商圏を押さえる形が進みます。

長期5-10年

処方箋枚数の伸びが高齢化のピークとともに鈍ると、店舗数の拡大による成長は限界を迎えます。上位企業は店舗当たりの処方箋と機能の評価で競う段階に入り、調剤チェーンとドラッグストアの境界は薄れていきます。上場企業として残る会社と、非公開化や統合で姿を変える会社に分かれ、業界の上位構造は今の上場4社の比較とは違う形になっている可能性があります。

よくある質問

調剤薬局の大手はどこですか?
上場する調剤チェーンではアインホールディングスが最大手で、2026年4月期の連結売上は6,478億円、うち調剤事業が5,564億円です。次いで日本調剤(2025年3月期 連結3,605億円、2025年12月に上場廃止)、クオールホールディングス(2,908億円)、メディカルシステムネットワーク(1,322億円)、ファーマライズホールディングス(695億円)です。クラフト(さくら薬局)や総合メディカル(そうごう薬局)は非上場の大手です。
日本調剤はなぜ上場廃止になったのですか?
2025年7月に投資ファンドのアドバンテッジパートナーズなどによる株式公開買付けを受け入れ、2025年12月19日に東証プライムの上場を廃止しました。最終の上場期にあたる2025年3月期は連結売上3,605億円、営業利益62億円(前期91億円)でした。非公開化後は有価証券報告書ベースの財務が継続して得られないため、本ページでは最終上場期の決算説明資料の値(純利益14億円、ROE2.4%)を掲載しています。
ドラッグストアの調剤売上はどのくらいですか?
本ページでは示していません。スギホールディングス(1兆103億円)、ツルハホールディングス(1兆4,506億円、2026年2月期)などの連結売上は物販を含む全社の値で、有価証券報告書のセグメント情報には調剤の区分がありません。調剤だけの売上は各社の決算説明資料などでの開示に限られるため、集計の範囲が異なる調剤チェーンとは別の表で比較しています。
調剤チェーンとドラッグストアはどちらが大きいのですか?
連結売上ではドラッグストアが大きく、スギホールディングスは調剤チェーン最大手のアインホールディングスの約1.6倍です。ただしドラッグストアの連結の大半は物販で、調剤事業だけを比べたものではありません。調剤の店舗数や処方箋の取り扱いでは、調剤チェーンとドラッグストアが同じ処方箋を奪い合う関係にあります。
この比較の数値はどこから取ったものですか?
上場9社の連結売上・営業利益・純利益・ROE・自己資本比率は、各社が金融庁のEDINETに提出した有価証券報告書の値です。調剤チェーン4社の調剤事業売上は同じ有価証券報告書のセグメント情報、日本調剤の値は非公開化前の最終上場期の決算説明資料から取っています。決算期は各社で異なり(2月・3月・4月・5月)、ツルハホールディングスの2026年2月期は2025年12月に経営統合したウエルシアを3か月分含みます。

参考資料 / 一次ソース

  1. 1.
    EDINET(各社の有価証券報告書)
  2. 2.
    日本調剤の2026年3月期決算説明資料
  3. 3.
    日本経済新聞(2025年12月、日本調剤の上場廃止報道)
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