総合・複数業態 — ゼンショー・コロワイド・クリエイト
複数の業態を1社で束ねるホールディングスが、外食で最大級の規模を形成しています。ゼンショーHDは牛丼のすき家を中核に、回転寿司のはま寿司、ファミリーレストランのココス、和食のなか卯、2023年に買収したロッテリアなど多数のブランドを傘下に置き、連結売上は1兆1,367億円と業界で突出しています。グループには食材の調達・加工を担う小売(グローサリー)事業も含み、原材料を自前で押さえる垂直統合と、北米・アジアでの海外出店を成長軸としています。
コロワイドは、自力出店よりもM&Aで業態を取り込むことで多角化してきた企業です。牛角・しゃぶしゃぶ温野菜などを運営するレインズインターナショナルを完全子会社とし、加えてアトム(ステーキ宮など)とカッパ・クリエイト(かっぱ寿司)を、上場を維持したまま連結子会社として傘下に置く親子上場の構造をとります。連結売上は2,692億円ですが、当期のROEは2.0%と低く、買収に伴うのれんや資本負担もうかがえます。
クリエイト・レストランツHDは、商業施設やフードコート向けに業態を細かく使い分ける運営が特徴で、海鮮居酒屋の磯丸水産を運営するSFPホールディングスを連結子会社(こちらも親子上場)に持ちます。連結売上1,564億円、ROE14.7%です。これら総合HDに共通するのは、単一ブランドの好不調に業績を左右されにくいよう、複数業態・複数ブランドでリスクを分散する戦略です。